自転車関係資料 - 235
下の資料は明治後期の団扇絵。
「進歩の競争」として、自転車、電話、汽車そして沖に汽船も小さく描かれている。
美人の女性は電話口で、
毎度御用立てありがとう存じます
どうか相変らずご引き立てを願います
さようなら
と云っている。
団扇絵
明治後期
明治期の団扇絵は、日本の近代化と西洋文化の影響を受けた独特の絵画ジャンルである。団扇絵は、江戸時代から存在していたが、明治期になると、新しい技法や素材、題材が取り入れられた。例えば、油彩や水彩、写真や印刷物などを参考にして、写実的で細密な描写をする画家が現れた。また、明治政府の富国強兵政策や国際博覧会への参加などによって、国内外の情勢や風俗が変化し、団扇絵にも反映された。例えば、軍人や政治家、西洋人や外国風景などが描かれるようになった。新しい文明の利器である電話と自転車もその一例である。
明治期の団扇絵は、日本の歴史や文化を伝える貴重な資料として、注目されている。