スティーブンスの日本旅行記 パート2-11
夕食後には、急須のお茶と火鉢が用意される。
翌朝下関に向けて出発した。松林に覆われた丘陵地帯を数マイル横断すると、小さな河口にある芦屋に着いた。ここ芦屋で、私は初めての日本式の髭剃りを楽しむ。通りすがりのにわか雨を避けながら、村の床屋を利用した。日本の髭剃り師は石鹸を使わず、指を温かいお湯の入ったボウルに浸して顔を濡らすだけで髭を剃る。髭を剃っている間、彼は頻繁に油石でカミソリを研ぐ。彼は顔全体と首を剃り、耳たぶ、額、鼻も忘れずに剃る。もしヨーロッパの旅行者が日本の村の理髪店の椅子に座っている間、冷静さを保っていなければ、顔や首の産毛はすべて剃り落とされ、口ひげや髭はそのままで、眉毛もかなり短くなっていることに気づくだろう。
芦屋から道は小さな運河に沿って若松まで続き、田圃を横断する。何十隻もの石炭運搬船が運河に沿って浮かんでおり、潮の流れだけで進んでいる。潮が変わるまで漂い、その後係留され、再び干満するまで辛抱強く待っている。長年の経験から、彼らは間違いなく、1回、2回、または3回の潮汐を計算し、特定の船着場や村まで運搬船を運ぶ。
若松の通りは活気があり、絵のように美しい光景である。華やかな衣装をまとった田舎の人々で賑わっていた。屋台は、食欲をそそる食べ物、おもちゃ、衣類、提灯、紙製の花、そして想像できるあらゆる日本の品々が並んでいる。人々は珍品を展示することで、小さな群衆を集めている。私がしばらく立ち止まって見ていると、ある老人が小さな色紙のロールを売っていて、水を入れたボウルにそれを入れると、花、船、家、鳥、動物に展開した。
税関の制服を着た若い男性は、英語を少し話せるので、「日本の神様」について説明した。笑顔で、おしゃべりし、お辞儀をし、滑稽な顔をした群衆が、明らかに楽しんでいるのは、何らかの宗教的な祭りなのである。
若松から小倉にかけては、丘陵地帯が広がっている。