「自轉車瓦版」 第15号
昭和60年5月7日発行
☆にせ物注意!会報「自轉車」第16号の「情報あれこれ」で磐城市内の骨董屋で売られているダルマ自転車の話しがあったが、先日、福島の真船氏からの情報によると、どうやらこのダルマ自転車は模造品ではないか、とのこと。と言うのは月刊のサイクルスポーツ誌、昭和51年4月号に「いま買える珍車」として、オーディナリーが出ている記事を見つけたからである。この複製のダルマ自転車はなんでもイギリスの小さな工場で作ったものを大阪のサイクルショップ「トモダ」が当時輸入販売していたもの。オール鉄製で、ちょっとみたところ、いかにも本物と言った感じである。前輪の直径は1280ミリ、総重量は25~26キロ、この時の値段は28万円であった。このダルマ自転車と磐城の骨董屋で売られていたものとがうりふたつとのことだ。磐城のダルマは確か48万円で売られていた。当時トモダが「何台輸入したか分からないが、そのうちの一台ではないだろうか。いまにこのような模造品がオリジナルとして売られることになるだろう。そうなると我々自転車史を研究するものにとって、このことは今後重要な意味をもつことになる。ニセ物と本物を見きわめる目を持たなければならない。
サイクルスポーツ誌
昭和51年4月号の記事