これは石黒コレクションのミショー型自転車です。
言い伝えによりますと、千葉県下の金持ちが、明治5~6年ごろに使っていたものとありますが、何処か疑問が残ります。
はたして明治5年ごろにミショー型自転車が日本に渡来していたのでしょうか。いまのところそれを裏付ける具体的な客観性のある資料が、発見されていません。
フランス製の自転車とも書いてありますが、一度細部を見たいものです。泥除けの位置が逆になっています。ハンドルの握り部分やサドルなどは損傷しているようです。はたしてフランス製なのかも疑問が残ります。ヘッド部分のデザインや前輪の上部にフットレストもありません。洗練されたミショーのイメージと比べると違和感があります。或いは、国産車かも知れません。その方が、価値がありそうです。
参考資料:図説 日本の歴史⑭ 「近代国家の展開」 昭和51年4月25日発行