2022年10月24日月曜日

自転車関係資料-210

 自転車関係資料-210

この新聞は「サーニア・オブザーバー」紙 1887年6月3日付け

「The Sarnia Observer」 Dated June 3, 1887

この記事の内容と図は、当時日本でも紹介されている。

雑誌「小国民」第5年第6号、明治26年3月15日発行にある。

「サーニア・オブザーバー」紙 1887年6月3日付け

この記事は縦長なので横にした

マルチ・サイクルの歩兵
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準備万端


新しい軍用車輛(NOVEL WAR MACHINE)
部隊を高速移動させる装置
医学は命を救う新しい方法の発明を続け、軍事科学は破壊の新しい機械の発明を続けている。

輸送における近代的な改善
人類の利益のためのものは、戦争目的の輸送手段が改善された現代にある。多くの新しい機械の中で最も斬新なのは、いわゆるマルチ・サイクルである。これは、兵士の分隊が使用できる一種の複合的車輛である。
すべてが一緒に行動し、荷物や弾薬を持ち、止まると防御壁のようになる。

 動作中のマシンの図を示す
 この機械のベースはロンドンの路上で試され、明らかな成功を収めており、現在、英国戦争局の権限によってアルダーショットで厳しくテストされている。
通常は 12 人の兵士を乗せるが、16人が乗れるような構造であるため、マルチ・サイクルと呼ばれる。
この図は、かなりのアイデアを提供している。これは、いわゆる「ビクトリア」4人乗り四輪車を改造したものである。兵士たちは一列になってその上に座り、背中に銃をぶら下げて、足でペダルを踏む。

ロンドンの通りでは、通常時速 10マイルの速度であるが、多くの場合は、16 マイルまで達成できる。でこぼこの道や急な坂道も余計な労力をかけずに横断できると主張されている。
操舵手は瞬時に小回りがきき、混雑した街中でもほとんどトラブルを経験していない。
以上がロンドンの新聞の報道であり、野原でも田舎道でも同じ成功を収めることができれば、兵士たちが歩く代わりに、これに乗るのを見るかもしれない。もちろん、適切なフィールドワークは古くからの方法で進めなければならないが、部隊の迅速な移動のためにマルチ・サイクルは、大きな成功を収める可能性がある。確かに、長い行進にベロシペードを採用するという考えは、容易に考えられるものである。