昨日の安全型自転車のところで触れました単行本の挿絵は、上の画です。この画はどこかスティーブンスの影響を感じます。
トーマス・スティーブンスは、明治19年11月21日、船で長崎に来着しました。その後、長崎を11月23日に発ち、陸路東京へ向かってサイクリングを開始しています。
改進新聞が連載していた時期はちょうどスティーブンスが長崎に着いた頃で、まだスティーブンスの情報は少なかったはずです。単行本は翌年の5月に発行されていますので、自転車の挿絵といえば、まずスティーブンスの自転車が脳裏に浮かんだはずです。そこで、このようなダルマ自転車の石版画に変更されたと思われます。