2020年8月16日日曜日

明治・大正期の自転車台数

 明治、大正期の国内の自転車台数から分かること。

下の表は諸車現在高累年表である。
明治大正国勢総覧、東洋経済新報社 昭和2年8月25日初版発行

自転車について眺めると、明治期は其他欄にまとめられ、人力車と比べても極めて少ない台数であったことが分かる。ようやく明治末期に至り10万台を超えている。恐らくまだその大多数は外国車であったはずである。急激に増えてくるのは第一次世界大戦で外国車の輸入が減り、逆に国産化が軌道に乗りはじめた時期からで、百万台を超えるのは大正6年からである。やっと自転車が一部の富裕層の娯楽用から一般大衆用、商業用に変化してきたことが分かる。
対照的に人力車が徐々に衰退していく様子も読み取れる。
大正期に入っても、まだ自動車や自動自転車(オートバイ)は非常に少ないことも分かる。

明治大正国勢総覧、東洋経済新報社 昭和2年8月25日初版発行