2020年8月31日月曜日

折畳自転車

 昨日、いつもの大口公園で休憩していたら、KHS(F-20RC)の自転車がやってきた。そして、そのサイクリストと自転車談議が始まる。その自転車をよく見ると購入店のラベルがシートステーに貼ってあり、知人のショップのものであった。そのマークを見てからそのサイクリストとの距離が一気に短縮する。以前、私もその店でKHSを購入したからである。
KHSはアメリカのメーカーでOEMにより殆ど台湾で製造していると聞いている。KHSの歴史はまだ浅く1974年である。

私が今まで自転車店、博物館、雑誌などで出会った折り畳み自転車は、列挙すると次のとおり、
その前にコンパクト、ポータブル、フォールディング、ミニサイクルなど名称や形態はさまざまであるが、ここでは分割式も含め折り畳み自転車とする。

折り畳み自転車の歴史は古く、恐らくドライジーネ型でもミショー型でも分割式或は折り畳み式の考案があったかと思われる。その後もペニーファージングと続き、ジェラール、BSA・パラバイク、ビカートン、ダホン、モールトン、ブロンプトン、ロード・パピー、ポーターシルク、デモンタブル(エルス)、A-bike 、BD-1、ストライダ、バイクフライデー、ブリヂストン・ピクニカ、パナソニック・ トレンクル等々、その数と種類は多い。この中で私が現在所有している自転車は、ブロンプトン、ビカートン、ポーターシルクのみである。KHSも以前乗っていたが今は無い。

実は次からが今日のブログの本題である。
明治期の折り畳み自転車の特許出願のコピーが手元にある。

第3897号 第46類 出願 明治39年5月3日、登録 明治39年12月8日
大阪市西區本田三番町百三十番屋敷 今西林三郎
折畳み自轉車
登録請求範囲 図面に示せる如き構造の折畳み自輛車
図面の説明 第1図は車体伸長の有様を示し、第2図は車体折り畳みの有様を示し、第3図は屈折部を実物大に示したるもの、第4図は屈折止(ロ)の横面及び切断図を示し、第5図は蝶番及び真鑿(ハ)の横面を示し、第6図は蝶番及び真鑿(ハ)を上部より見たる図を示したるものなり、図中(イ)は内方に螺旋捻を有する図筒形の覆鞘、(ロ)は屈折止。(ハ)は屈折、真鑿(ニ)は蝶番構造なり、(ハ)及(ニ)に(ロ)の凹部を嵌入して左右(イ)を捻して屈折を止む(カタカナは読みずらいので仮名にした、2,3不鮮明で判読できない文字があり適宜漢字を当てた)

57頁

58頁

59頁

上の図を並べる

この出願がその後、どこかのメーカーで採用されたか否かは分からない。あるいは自分の工場で実際に製作したかも定かでない。
まだこのほかにも折り畳み自転車の出願申請があったものと思われる。
引き続き調査したい。

次は、大正期の新聞広告である。実用車を折り畳みできるようにした自転車であるが、この広告からではどのように折り畳むのかよく分からない。しかし、前の出願の自転車よりも現実的で、現に販売されている。

大正8年5月18日付け 東京毎日新聞