2025年2月21日金曜日

自転車世界漫遊

 自転車世界漫遊

日本力行会の会員である大久保素公(25才)は、1914年(大正3)2月20日に自転車世界一周の旅に出発した。

 当日は午前9時から皇居前広場で二重橋を拝しながら、日本力行会のメンバーやその他の関係者、それに野次馬を含めた大勢の人々が集まり、壮行会が行われた。大久保は集まった聴衆を前に、自転車世界一周の抱負と決意表明をした。その後、主催者を代表して会長から旅の無事と成功を祈念する挨拶があった。報道陣のインタビューもあり、最後に集まった人々全員が万歳三唱。壮行会の終了後、自転車に乗った彼は勇ましく皇居前を出発した。背中には、日本語と英語で「自転車世界漫遊」と書かれた旗がひらめいた。


1914年(大正3)2月21日付け東京毎日新聞

絵葉書

自転車を駆て世界一周の壮途を企つ 日比谷松本楼を起点とし第一歩に就けり 上図は露営準備 日本力行会員岡山県人大久保素公(25)氏 氏の懐中には僅か一円紙幣一枚有るのみ(大正3年2月20日午前9時)

註、旗と天幕には、世界自転車漫遊 大久保軍兵及び世界自転車一周旅行者 大久保軍兵とある。大久保軍兵とは本名なのかそれともペンネームか?下の資料を参照。

註、以下は大久保素公関連の資料

「大日本新聞大観」 昭和9年度版
副社長 大久保軍兵
主筆・政治部長 大久保素公
国会図書館所蔵資料
以下同じ

「広告年鑑」 昭和11年発行
副社長 大久保素公
東京支局長 大久保素公

「太子に聴け」 大久保素公 著
著者 大久保素公
発行兼印刷者 大久保軍兵