2026年6月29日月曜日

千里行車と陸奔舟車の駆動方式

 千里行車と陸奔舟車の駆動方式

(註、一部画像を修正)

 正田門弥の千里行車と平石久平次時光の陸奔舟車の駆動方式について一考察

まず門弥の千里行車であるが、この人力自走車の概要は、

一、名称は、千里行車(一般的には舟車或いは陸舩車)、欧米風に云えば「門弥のヴェロシペード」。

一、製作者は、武州兒玉郡若泉庄北堀村の正田門彌(61歳)。

一、製作年代は、1729年(享保14年)。

一、製作期間、56年。

一、形状は桐材を使用した木製のボート型で4輪車。一人乗り。本体のサイズは長さ2.8mで、高さは50㎝程、梶棒の高さまでは90㎝)、車体の色は墨色。

一、駆動方式は足踏み式(戻りバネ付きラチェット方式)で箱の中の歯車を回し、車輪を回転させる前輪駆動である。後輪は操舵輪。

一、方向転換は車体の下部左右に梶取紐があり、後輪車軸が少し前後に動く。後輪は遊び車であり、車軸は回転しない。(左右の梶棒から紐で後輪車軸に繋がつている)

概念図は以下に

  

月堂見聞集にある図 国会図書館所蔵資料

世説海談の図 国立公文書館所蔵資料


平石久平次時光の陸奔舟車

次に久平次の陸奔舟車の駆動方式

下に概念図を作成。

絵心があればもっと正確に描けるのだが。

概念図

 

 

 

彦根図書館所蔵資料の図

この陸奔舟車は四輪車で前輪がステアリングホイール、後輪が駆動輪で直接地面に接していた。左右の車輪は「遊行車」と云われ、いわゆる遊び車でバランスをとる役割であった。要するに子供用自転車につける補助輪の役目と同じである。

この後輪を直接の駆動輪とすれば根本的に、より自転車に近い構造となる。

 

上にある平石久平次時光の図をよく見ると、梶棒の後ろにある「奔車」が「遊行車」よりも大きい。それに「奔車」と云う言葉の意味も、駆動輪をさしている。

「遊行車」は補助輪である。

この左右の「遊行車」を外せば二輪車であり、ミショー型の後輪駆動方式と云える。

伝動効率から云っても直接後輪を回した方が、走行性能は増し、軽量化も期待できる。

陸奔舟車の特徴、

一、桐材を使用した人力自走車

二、四輪車

三、奔車が駆動輪

四、遊行車は補助輪

五、名前は「陸舟奔車」ではなく「陸奔舟車」

六、享保17年(1732年)に製作

七、製作者 彦根藩士 平石久平次時光

以上

 2023810日 日本自転車史研究会 編


註釈、
修正前の画像
陸奔舟車の駆動方式 概念図
修正後の画像、駆動輪の両サイドにペダルクランク軸の支えとなる垂木を挿入。

サイエンティフィック・アメリカン

 サイエンティフィック・アメリカン

サイエンティフィック・アメリカン増刊号 第947号 1894年2月24日

SCIENTIFIC AMERICAN SUPPLEMENT, No. 947. FEBRUARY 24, 1894.

ヴァレール式自転車
パリで開催される国際自転車博覧会では、非常に珍しいタイプの器械、ヴァレールの自転車が展示される。それまでは、ヴァレールによってこの発明はやや秘密にされていたが、軽率な人々はヴァレールを攻撃し、手足の動きを研究し、何よりもまず合理的な装置、つまり、陶芸における人間の自然な動きに対抗する装置を構築しようと努めた。
古代の運動選手の動きを大まかに分析すると、右足を前方に動かすと、左足と左腕が前方に動くと同時に、右腕はすぐに左足の後ろに動き、逆方向にも動くことがわかる。ヴァレールマシンでは、右足がペダルに荷重をかけ、右腕が右手のレバーを押し、体の方へ、そして逆方向にも動く。この装置の動きは、自然で本能的ですらある。これが、ヴァレール特許を、従来の特許とは異なる重要な点である。特に、その重量は36キログラムで、決して普通の三輪車を構築したものではない。・・・

15130頁

表紙

2026年6月28日日曜日

ヴェロシペードの特許

 ヴェロシペードの特許

米国特許庁
英国ケンブリッジ在住のウィリアム・ジョージ・クロスリー
特許番号75,581、1868年3月17日
陸上および水上用ヴェロシペードの改良
英国ケンブリッジ在住のウィリアム・ジョージ・クロスリーは、新しく有用な改良型「陸上および水上用ヴェロシペード」を発明した。添付図面および図面に付された参照文字を参照しながら、以下にその完全かつ正確な説明を記載する。
図面において、
図1は平面図、
図2は側面図、
図3は装置の側面断面図、

本発明は、陸上と水上の両方に等しく適応するように構成されたヴェロシペードに関するもの。これは、通常の蒸気船と同様に、ボートの形状をした車体と、車体の中央を横切る主軸によって互いに連結されたサイドホイールから構成される。この主軸Aには二重クランクが取り付けられており、ボート底部の踏み板Bと、クランクおよび踏み板に接続されたレバーa、b、cなどによって操作される。これにより、レバーと踏み板の両方によって主軸Aを回転させることができる。踏み板に接続されたクランクロッドは、必要に応じて取り外すことができ、クランクをレバーのみで操作できるようにも構成されている。・・・



明細書

2026年6月27日土曜日

サイクリング誌

 サイクリング誌

「サイクリング」第131号 第6巻 1893年7月22日
図入り週刊誌
「CYCLING」 No 131 VOL VI JULY 22 1893
AN ILLUSTRATED WEEKLY.

来週土曜日(29日)、スタンレーはホーシャムへ向かい、ブライトンの選手たちと合流する。
サンとクルセイダーズのクラブ対抗チームレースでは、サンが7ポイント差で勝利した。
ブラックヒースのドーバー・ローズ・クリケットクラブは、今月27日にインヴィクタ・トラックで夜間レースを開催する。
キルバーン・ランブラーズの5マイル選手権とハンディキャップレースは、27日にケンサル・ライズで開催される。
キルバーン・ランブラーズとその友人約40名が、蒸気船「マイ・クイーン」号でヘンリーへの日帰り旅行に参加した。・・・

キャットフォードCC、1893年

表紙

2026年6月26日金曜日

「ヴェロシペディスティカ」誌

  「ヴェロシペディスティカ」誌

『La Rivista Velocipedistica』は、1883年トリノ創刊~1898年頃まで続いたイタリア初期の本格的自転車専門誌。合本版。

広告、
最新の素晴らしい発明
比類なき利便性とスピード。
空気入りタイヤよりも振動が少ない。手、足、背骨への振動は全くない。
前後輪のフォークはスプリング式。同じく特許取得済みのスプリング式サドルは、ライダーの体重に合わせて調整可能。
ネジ一本たりとも緩んではならず、装置から異音も発してはならない。
報道レビュー
価格、メーカー名、シンプルさ、そして並外れた快適性と滑らかな乗り心地を考慮すると、新型自転車「クアドラント」は1891年のブームを巻き起こすと確信している。
「ホイーリング誌」、1890年12月17日。
「クアドラント」社は、スプリングフレーム式安全装置という素晴らしい発明を成し遂げた。これは間違いなく、これまで一般に発表された中で最も安価な製品である。石畳の道路で行った試験の結果、空気入りタイヤに匹敵する強力なライバルであることが分かった。
「ホイーリング」誌、1890年12月16日。
一見すると、普通の「ソリッドタイヤのセーフティ」とほとんど違いがないように見えるが、実際には他の「リジッドフレームまたはスプリングフレーム」のマシンとは大きく異なる。乗っていて本当に楽しく、衝撃を感じることなく障害物を簡単に乗り越えられるのは実に素晴らしい。これは非常に成功したシンプルな製品であり、地面や埃を感じることなく走れるほど防振性に優れたマシンと断言できる。
 クアドラントスプリング・フロム・セーフティ
「スポーツ・アンド・プレイ」誌、1890年12月16日。
イタリアで優秀なエージェントを探している。

1891年版の図解入りカタログをご請求ください。そこには、世界的に有名な当社のマシンのすべてに関する説明が掲載されています。
ザ・クアドラント・トライシクル社
シープコート・ストリート バーミンガム(イギリス)

2570頁

註、クアドラントは1883年にウォルターとウィリアム・ロイドによって自転車と三輪車の製造を目的とした会社として設立された。

2026年6月25日木曜日

ヴェロシペードの特許

 ヴェロシペードの特許

米国特許庁
ニューヨーク州ニューヨーク市のジョージ・ハンロン、ウィリアム・ハンロン、アルフレッド・ハンロン、エドワード・ハンロン、フレデリック・ハンロン
特許証第79,654号、1868年7月7日
ヴェロシペードの改良

United States Patent Office.
GEORGE HANLON, WILLIAM HANLON, ALFRED HANLON, EDWARD HANLON, AND FREDERICK HANLON, OF NEW YORK, N. Y.
Letters Patent No. 79,654, dated Julu 7. 1868.
IMPROVEMENT IN VELOCIPEDES.

ニューヨーク州ニューヨーク市、郡、および州に居住するジョージ・ハンロン、ウィリアム・ハンロン、アルフレッド・ハンロン、エドワード・ハンロン、およびフレッド・エリック・ハンロンは、改良された新型ヴェロシペードを発明した。また、添付図面(本明細書の一部を構成する)を参照することにより、当該業者がこれを製造および使用できるようにするため、以下にその完全かつ正確な説明を記載する。

図1は、改良されたヴェロシペードの側面図。
図2は、その平面図または上面図。
図8は、その詳細平面図。
図4は、現在使用されているヴェロシペードの側面図であり、本発明によって改良されたものである。

本発明は、一般的に2輪のみで使用され、人が座席に座り、足で前輪の車軸にあるクランクを操作して駆動するタイプのヴェロシペードの改良に関するものである。

本発明の目的は、様々な体格の人が使用できるヴェロシペードを設計し、使用方法を学ぶ人のために3つ目の車輪を追加することでバランスを取ることができるようにする。

まず、傾斜した座席上のシートを調整可能にし、また前車軸上のフットレストを長さ方向に調整可能にすることで、装置全体を大小の人が使用できるようにする。

また、後車軸を座席の二股の後端に吊り下げ、そこに1つまたは2つの車輪を吊り下げることができるようにすることにある。この装置の使用方法を学ぶ人は、まず3つの車輪を使用し、1つの車軸上の2つの車輪は装置が安定して立つように十分な間隔を空ける必要がある。ただし、熟練者は2つの車軸それぞれに1つの車輪のみを使用する。・・・



明細書


2026年6月24日水曜日

スポーツ用品ガゼット

 スポーツ用品ガゼット

「Sporting Goods Gazette」
Sporting Goods Gazette v. 3 (Apr. 1890-Mar. 1891)

註、Sporting Goods Gazette誌は、19世紀後半のアメリカで発行されたスポーツ用品業界向けの専門商業誌(trade journal)。

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11頁