2026年11月3日火曜日

ヴィクター号関連

 ヴィクター号関連

下の写真は、1880年代のサイクリストたちを捉えたもの。
当時の自転車文化や技術、社会背景を示すいくつかの特徴が見て取れる。
自転車はどれも、現代の自転車の原型となった「セーフティ・バイシクル(安全型自転車)」である。 同径の前後輪、それ以前に流行していた前輪が巨大な「ペニー・ファージング(オーディナリー型)」とは異なり、前後輪の大きさがほぼ同じで、転倒のリスクが低く安全なためこのように呼ばれた。
男性たちの服装は、当時の自転車がどのような位置づけだったかを物語っている。
全員がジャケットや三つ揃えのスーツ、ネクタイを着用して、ボウラーハット(山高帽)やフラットキャップ(ハンチング帽)をかぶっている。
男性たちは自慢の愛車を誇るように横一列に並び、ハンドルバーを支えてポーズをとっている。当時のサイクリングクラブの集まりや、休日のサイクリング記念に撮影されたものと推測される。

中央の2台は明らかにヴィクター号である

2026年11月2日月曜日

三輪馬そり

 三輪馬そり 

19世紀後半のアンティーク・オリジナル・リトグラフポスター(三輪馬そり)

1894年に描かれた「馬型三輪そり(A Tricycle - Horse - Sleigh)」と呼ばれる概念的な、あるいは風刺的なイラスト。
馬の胴体(または人工の馬のボディ)に自転車や三輪車の機構が組み合わされており、馬の足の代わりにスキー板のようなソリのランナーと、突起のついた駆動輪が取り付けられている。
サドルやペダル、チェーン、ハンドル(クランク)のような機械部品が馬の体に不自然な形で備わっており、人間が乗って動かす仕組みであることが表現されている。
19世紀末(産業革命期)は、機械化や新しい交通手段(自転車や自動車の初期段階)のアイデアが次々と生まれた時代であり、このような奇抜でユーモラスなイラストや風刺画が雑誌などに多く掲載された。

三輪馬そり - 1894年

2026年11月1日日曜日

C.T.C. ガゼット -17-2

  C.T.C. ガゼット -17-2

第17巻 第2号
1898年2月

サイクリスト・ツーリング・クラブ公式機関誌
編集:E・R・シップトン(秘書)
毎月1日、ロンドン南西、ウェストミンスター、ビクトリア通り47番地の本部にて発行
第2号 1898年2月17日

ビーストン・ハンバーの広告
(ダンロップタイヤ装着)
かつては、他のすべての自転車を評価する基準とされていました。デザインと外観の疑いのない優位性、そして何よりも丁寧で卓越した職人技により、今もなお同じ誇り高い地位を占めています。
ハンバー&カンパニー・リミテッド
ロンドン、ホルボーン高架橋32番地
工場:ビーストン(ノッティンガムシャー)、ウルヴァーハンプトン、コベントリー

表紙

2026年10月31日土曜日

ロンドン自転車クラブ会報 - 25

 ロンドン自転車クラブ会報 - 25


第1巻 第25号
A. O. ウォード & J. S. ストークス 編集
1878年9月12日 木曜日

お知らせ
C. R. ハッチングス氏が、当クラブの書記役を辞任されることとなりました。誠に残念でなりません。これまで同氏が忍耐強く、熱意を持って尽力してくださったことに対し、会員一同を代表して心より感謝の意を表します。つい先日も、同氏が「バイシクリング・ユニオン(自転車連合)」、ひいては自転車界全般の発展のために注ぎ込んだ活力と専門的な手腕について触れたばかりですが、当時の活動を間近で目にした者であれば、困難な局面において同氏がいかに巧みな対応を見せたか、そしてどれほど有能かつ謙虚に職務を全うしたかを、正当に評価できるはずです。同氏はもはやロンドンには居住されておりませんが、彼が多大な貢献をしてきた当クラブに、今後も会員として留まってくださることを切に願っております。

表紙

2026年10月30日金曜日

ヴィクター号関連

 ヴィクター号関連

下の写真は、当時の写真スタジオで撮影された人物とヴィクター号である。

Victor Bicycle(ヴィクター自転車)は、19世紀末アメリカを代表する高級自転車ブランドの一つで、マサチューセッツ州チコピー・フォールズの Overman Wheel Company が製造していた。1880年代から1890年代にかけてのアメリカ自転車黄金時代を象徴するブランドである。

創業者:Albert H. Overman
所在地:マサチューセッツ州 Chicopee Falls
活動期間:1880年代から1900年頃
主力ブランド:Victor(男性向け・一般モデル)

ヴィクター号

2026年10月29日木曜日

C.T.C. ガゼット

 C.T.C. ガゼット

1924年4月発行
THE C.T.C. GAZETTE
APRIL, 1924

108頁

ミドルセックスの田園地帯にて
チャリング・クロスから約7マイル(約11キロ)の距離にありながら、完全に田園地帯。イーリング近郊のペリベールはまさにそんな場所です。村というよりは教区で、古い教区教会があります。別名、「グリーンフォード・パルヴァ」と呼ばれ、ブレント川沿いに絵のように美しく、ひっそりと佇んでいます。この教会は、いわゆる「イングランド最小の教会」の一つで、奇妙な白いペンキ塗りの羽目板張りの塔があり、内部は非常に暗いです。

隠者の洞窟
どこを探せばよいかさえ分かれば、多くの隠者の洞窟を見つけることができます。最も絵のように美しい例は、ダービーシャー州のデール村を見下ろす崖をくり抜いて作られた洞窟です。

ペリベールの小さな教会。
かつてそこには大きな修道院がありました。宗教改革によって修道院は破壊され、今では大きな西窓のある壁が一本だけ残っていますが、その装飾はほとんど失われています。崖で孤独に暮らすことを好んだ隠者たちは、デール修道院から許可を得ていましたが、修道院が廃止されると、隠遁生活もなくなりました。

2026年10月28日水曜日

バンタム

 バンタム

下は、1890年代半ばの英国製自転車 「The Bantam」 の広告で、非常に興味深い「チェーンレス(無鎖式)安全車」。
「チェーンなし、煩わしさなし」
あるいは
「チェーンがなければ面倒もない」
という意味。
1890年代はチェーン駆動のセーフティサイクルが一般化していたが、チェーンの伸びや油汚れ、メンテナンスの問題があり、その不満を突いたキャッチコピーである。
"Bantam" は「バンタム鶏(小型種)」の意味で、広告文中にもvery light(非常に軽い)とあることから、小型・軽量を強調した名称と考えられる。
Quite safe, easily learned, no step needed, very fast, very light, upright position, no chain.
特徴は、完全に安全、 習得が容易、 ステップ不要、 非常に速い、 非常に軽い、 上体を起こした乗車姿勢、 チェーン不要。
「no step needed」
1880~90年代の小輪・特殊自転車には乗車用のステップ(踏み台)が必要なものがあった。
しかし Bantam は、車高が低い・直接または特殊伝動で駆動するため、「踏み台を使わずに乗れる」ことを売りにしている。

「The Bantam」1895年頃

「クリプト・バンタム(Crypto Bantam)」自転車は
1893年にロンドンのクリプト・サイクル・カンパニー
(Crypto Cycle Company Limited)によって製造された
サイエンス・ミュージアム・グループより