本の概要と特徴
• 包括的な自転車の歴史書: 19世紀初頭に生まれた自転車の先祖である「ドライジーネ(木馬型足蹴り車)」から、ペダル、チェーン、デレイラー(変速機)などの技術的進化、そしてレース用自転車に至るまでの歩みを深く掘り下げた。
• ビジュアルの豊富さ: カバーデザインからも分かるように、歴史的な写真やイラスト、古い絵画、各時代のサイクリストの姿などが豊富に掲載されており、視覚的にも楽しめる大判の資料書籍(211ページ、約1.2kg)となっている
日本自転車史研究会のブログ Copyright © Yukio Ootsu
フランク・パターソン
註、フランク・パターソン(Frank Patterson)について
フランク・パターソン(1871年10月12日 - 1952年7月17日)は、サイクリング(自転車競技・自転車旅行)を描いたペン画でよく知られるイングランドの挿絵画家である。19世紀末から20世紀半ばにかけて活躍し、「サイクリングの黄金時代」を作品に残したことで知られている。
パターソンは1871年、船乗りの家系ポーツマスで生まれた。ポーツマス美術学校で学んだ後、一旗揚げようとロンドンへ向かった。当初は画家としての職や評価を得るのに苦労し、一時は軍隊(ロンドン・スコティッシュ連隊)にも従軍していた。
彼の作品の大半は、ギロット303のペン先にガチョウの羽軸を付けたペンで描かれており、本人はこの作業を独特の言い回しで表現していたと云う。空の陰影に淡い青鉛筆を使うなど、独自の技法も見られた。
「Cycling」誌との関わりは1893年に始まり、彼が亡くなるまで続き、6人の編集長のもとで仕事をした。1925年からはサイクリスト・ツーリング・クラブ(CTC)の機関誌「The Gazette」のために、26,000点以上の作品を制作し、締め切りを一度も破らなかったことを誇りにしていた。
他のテンプル・プレス社の雑誌でも仕事をし、ボーア戦争の絵を「The Illustrated London News」に描いたほか、「The Book of the Home」や「The House」の挿絵も手がけた。
パターソンは38歳まで自転車に乗っていたが、脚の怪我をきっかけに徒歩に切り替えた。それ以降は、友人から提供された写真や絵葉書をもとに制作することが多くなった。1898年、パターソン夫妻はウェスト・サセックスのビリングスハースト近郊にあった荒れ果てたエリザベス朝時代の邸宅を年9ペンスで借り、以後54年間そこに住み続けた。家には名前がなかったため、唯一目立つ木にちなんで「ペア・トゥリー・ファーム」と呼んだ。
『ザ・バイシクル(The Bicycle)』誌
雑誌『ザ・バイシクル』(英国、1936年〜1955年発行)
創刊号は1936年2月25日付けである。『ザ・バイシクル』の表紙は、当時競合していた週刊誌『サイクリング(Cycling)』と非常によく似ていたが、その中身はより型にはまらず、開放的なアプローチをとっていた。19世紀に創刊された『サイクリング』誌に比べると、古くからの慣習に縛られておらず、全体的により「現代的」であったため、成功してもおかしくはなかったが、1955年にライバル誌に吸収される形で姿を消した。
三輪馬そり
C.T.C. ガゼット -17-2
ロンドン自転車クラブ会報 - 25