2025年7月8日火曜日

スティーブンスの日本旅行記 パート2-16

 スティーブンスの日本旅行記 パート2-16

午後になると、狭い車道は、世界中で見てきた中でも最も素晴らしい、新しく作られた広い砕石舗装の道路に合流する。低い水田から、なだらかで均一な勾配で、ずっと上へと、道は高くそびえる岩だらけの崖の間を、はるか先まで見事な整備が行われている。ここの山々の最上部まで続く、魅力的な家々と美しい段々畑の光景は、言葉では言い表せない。中国の段々畑で見たものに、もはや驚嘆することはない。

平坦な大通りに到達すると、新たな驚きが私を待ち受けていた。長さ約500ヤード、幅約30フィートのトンネルの入り口にいた。トンネルは中央の大きな反射板で照らされており、入ると機関車のヘッドライトのように暗闇を照らす。日本人が人力車と歩行者の移動のためにこれほどの手間と費用をかけるとは想像しがたいことだが、実際はそうなのである。この国には他に交通車両がない。一般道路用に建設されたトンネルを見つけたのは、この国だけである。ただし、私が気付いたり耳にしたりしていない同様の改良点があるかもしれない。特に照明を維持するために人を雇わなければならないので、このような場所には少なくとも料金所があるはずだが、そのような人は見当たらない。

トンネルを数マイル進むと、広い道はかなり大きな港町に突き当たる。そこからジグザグの道を北へ向かう正しいルートを見つけるのに少し苦労した。一日中時折雨が降ったが、道路の状態は概ね良好であった。夕暮れ時に村の宿屋に到着した時には、50マイルほどは走っていたはずである。休憩と夕食のために落ち着く前に、何か面白いものがないか村を散策した。


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