これは宮田製作所が明治34年にアメリカのクリーブランド103型を見本に製作した自転車の一台です。
写真の説明書きには「クリブランド一〇三型自転車明治三十四年自転車製作所として初めて三台製作せしうちの一輌」(『宮田栄助追悼録』昭和7年9月9日発行)とあります。
ところが、雑誌「輪界」に掲載されている「日本自転車の由来(二)」には次のように書いてあります。
二十、見本の作製
宮田工業にて明治三十四年始めて自転車の製造をなさんとせし頃、其見本の製造に意を注げり、然れども僅か二台の自転車を作るに其日数実に六ヶ月を要せり。(『輪界』第2号 明治41年10月25日発行)
どうでもよいことなのですが、3台が2台になっています。どちらが正しいのか分かりませんが、説得力は2台の方にあるような気がします。