2023年3月21日火曜日

スターの続き -50

 スターの続き -50(最終回)

「自転車のデザイン:図解された歴史 2014年発行

トニー・ハドランド、ハンス・エアハルト・レッシング共著

BICYCLE DESIGN An Illustrated History 2014/3/21

TONY HADLAND AND HANS-ERHARD LESSING


159頁



図 5.2 左: アメリカン・スターの最初のバージョン (特許図面)。 右: 大幅に改良された後のバージョン (R. John Way)。

ハイホイーラーの影響は、より新しく、より安全なデザインの一部に引き継がれた。
たとえば、アメリカン・スターは基本的に、小さな前輪を直接操舵し、大きな後輪をレバーで操作する後輪駆動のハイホイーラーだった。
その発明者は、ニュージャージー州ハモントンのジョージ・プレッシー。 (1880 年の米国特許 233.640)

ニュージャージー州の製造会社は、後ろ向きのハイホイーラーのように見えるアメリカン・スターを製造。 

ライダーは、下り坂でのコースティングには優れているが、ペダルを強く踏みすぎると前輪が地面から浮き上がる「後方へのヘッダー」になる傾向があるため、上り坂では慎重に乗らなければならない。

アメリカン・スターは、1890 年代に至るまで、ドレスデンのエルステ・ドイチェ・スター・バイシクル・E・クレッチマール・カンパニー
(Erste Deutsche Star Bicycle E.Kretzschmar Company) によってドイツでライセンスを受け製造されていた。

駆動チェーンの端はコイルスプリングでしっかりと固定され、ライダーがペダルを踏むと、レバーがチェーンを引っ張り、スプロケットと駆動輪を回転させた。そしてライダーは、コイル・スプリングの作用でペダルを静止位置にもどした。
アメリカン・スターの 2 番目のバージョンは、ニューヨーク州スミスビルのウィリアム ・ケリー (William Kelley) によって設計され、チェーンの代わりに革のストラップを備えた足踏み駆動となった。(1885 年の米国特許 321.819)


2023年3月20日現在で、まだヤフオクに残っていた。
このヤフオクの写真がきっかけで、50回にわたりアメリカン・スターについて紹介したわけである。