自転車関係資料-65
下の資料は、山口自転車のチラシ、
発行年は不明だがおそらく昭和10前後である。「鋼鉄製 全回転部防水式」のキャッチコピーはこの時期盛んに使われていた。
以下はその文面、
鋼鉄製 全回転部防水式
山口の自転車
一、本車のヘット(操舵廻轉部) ハンガー(曲軸廻轉部)ハブ(車軸廻轉部) ペダル (踏子廻轉部)は油を差さない様にお願いします。
右の回転部內は精製せるマルワイグリス(練油)を以て充滿され尚それぞれ完全な防水裝置をし外部から雨水、砂塵等が浸入しない様になつて居りますから注油の必要はありません。尚長期間御使用の為廻轉部の油が切れた場合は代理店に専用マルワイグリスの注油を御下命下さい。
一、チェイン(鎖)ブレーキ(制動器の運動部)は油を差して下さい。
一、空氣は充分入れて御愛乘下さい。
空氣の少いのを構はず御使用になりますとタイヤー及中袋が非常に早く損傷致します。
特許 全廻轉部防水式
寫眞御說明
(イ)(ロ) 防水ヘット
本車獨特の構造にして玉押の上部は更に防水カバーを装置して有ります
(ハ)(ニ)油入防水ハブ
玉押内部に獨特な防水パッキン及防水壁を設けその上モーターグリスが充滿されてをります
(ホ) 油入防水ハンガー
内部は全部モーターグリスで充満され外部は防水パッキン裝置になつてをります
(ヘ)(ト)防水ペダル
ペダルは最も水や泥の侵入する所ですから玉皿の両側に防水パッキン及び防水カバーが装置してあります