自転車関係資料-121
この本のタイトルも「完全なサイクリスト」(The Complete Cyclist, R.J.WAY)1952年発行(全120頁)である。
先の自転車関係資料-107のタイトルも同じ「完全なサイクリスト」初版1935年であった。
「完全」とか「完璧」というタイトルは、内容はともかくとして確かにユーザーの心を引き留める言葉である。これを読むと自転車のすべてが理解できるような気持ちにさせてくれる。だが殆どの場合は「不完全」で終わるのだが。完璧を目指すと云うことがこのタイトルの本当の趣旨であろう。何事もそうである。
序文の一部抄訳、
自転車の紹介
個人が所有する自転車は、次の3つのグループに簡単に分けることができる。 非常に堅牢に構築されているため、多くの利用者が必要とするロードスターサイクルは、これまでは最大のグループであった。 このタイプのマシンは、ほとんど完全に注意を払っていないにもかかわらず、所有者に忠実なサービスを提供し続ける能力は、その設計と構造において多くを物語っている。 ケーブル・ブレーキやディレイラー・ギアなどのデリケートな部品を排除することは、これを可能にした。 おそらく、調整不良などは目立たないであろう。
2番目のグループは、スポーツとツーリングのサイクルで構成されている。 これらはかなり異なっているが、一般的にロードスターよりもはるかに軽い構造である。フレームにゲージチューブを使用することで軽量化し、特定のアクセサリー用の軽合金、及び薄い断面のホイールとタイヤなどで構成。 このようなマシンは、スターラップのさまざまなより堅牢なサイクルの代わりにボーデンケーブルブレーキを採用しており、多くの場合、前者のグループにはないディレイラーギアが使用される。・・・・