スターの続き -16
この雑誌は「鉄の時代」合本版 1897年発行
鉄と金属の取引、ハードウェアの評論
「THE IRON AGE」
A Review of the Hardware, Iron and Metal Trades.
New York, April 1, 1897~June 24, 1897 .
註、二輪車の小史と云った感じの記事で、参考になる。
1840年から1885年のローバー号までを概観。
この中で、後輪駆動方式の図4と図5に注目したい。
6頁
1897年4月1日号
安全型自転車の進化
自転車の歴史の中で注目すべきことは、後輪駆動の安全思想であり、
初期型の登場、試行錯誤、そして最終的な勝利の歴史である。
リアドライブ・チェーンギア式安全装置の商業的成功の始まりは、イギリスのコベントリーにある自転車メーカーのスタレー & サットン社にさかのぼる。
1885年のカタログの中で、ローバー安全型自転車を公開、ローバーは現代自転車の原型となる。
7頁
註、特に図4と図5に注目、
ウィルソンが特許を取得した頃、
アメリカ人のサミュエル・アンダーソンは、レグロスの自転車と同じ原理を具体化し、チェーンギアを配置してリア駆動の安全装置の特許を取得した。(図 4)
現代の安全装置のように、ペダルはサドルとほぼ同じ横方向の垂直面にある。
しかし、まだロータリーペダルではない。
アンダーソン自転車の駆動装置は
クランクに接続されたピボットレバーによって回転する。
追加の駆動装置もあり、ライダーの体重を利用するように設計されている。
また、駆動装置にレバーを取り付けて腕の力も利用する。
次のステップは、図 5 の自転車で示されている。
初期にイギリス人の F. W. シアリング( F. W. Shearing) によって設計された。
1869年7月30日発行の英国雑誌にイラストが掲載された。
サドルの下にある回転ペダル、後輪と小径の車輪へのチェーンギアリング。
そしてサドルのすぐ前にあるセカンダリ・ステアリング・バーを配置し、そこからステアリング・ステムに接続されている。
註、フレデリック・W・シアリング(FREDERIC W. SHEARING)については、既にこのブログでも紹介している。
8頁
図9のスター、
後輪駆動の安全性のアイデアのいくつかの具体例を詳述する際に、アメリカン・スターは省略できない。 (図 9)
最終的に普及したタイプとは外観がかなり異なるが、現代の2つの原則を取り入れている。
一つは安全、つまりリア駆動とギアアップで1880年代に初めて登場し、すぐに路上でその優れた品質を証明し、人気あるマシンとなった。 そして、あまりにも速かったのでしばらくの間はレースから締め出された。
1883年、アメリカ人のディーラーがこのスターをイギリスに持ち込み、有名なハロゲート大会で乗った。 彼がアメリカに戻ったとき、このスターはイギリスに残された・・・
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