2011年4月6日水曜日

赤いダルマ自転車

    東京郵便電信局の服務心得の図 逓信総合博物館蔵

 現在でも郵便局で配達に使用する自転車は赤く塗装されています。これはいつ頃から赤色になったのでしょうか。日本で初めて郵便局で自転車が採用されたのは明治25年からです。明治25(1892)年5月に提出された東京郵便電信局の伺案「被服新調費増額之義ニ付稟中」に、「電報配達上自転車試用之件」という記述があります。
 上の図は、東京郵便電信局の服務心得にある図です。この画を見ますとダルマ自転車が赤く塗られています。自転車が郵便局で採用されるようになった明治25年から間もなくして車体を赤く塗装するようになったものと思われます。
 法令で正式に赤色が定められたのは、明治39年9月からです。
「電報配達用自転車設備規程」第6条に、
 一、二等局ニ設備スル自転車ハ構造堅牢ニシテ能ク実用ニ耐ユルモノヲ採択スヘシ
 前項自転車ハ赤色塗トシ別ニ定ムル位置並ニ様式ニ依リ徽章及番号ヲ附スヘシ
とあります。