2025年6月21日土曜日

スティーブンスの日本旅行記 パート2-8

 スティーブンスの日本旅行記 パート2-8

丁寧に作られ、他の国のものとあらゆる点で遜色ないタバコが、大胆にも「葉巻」と、ラベルが付いている。こうして、奇抜な模倣者たちは間違いを犯す。シェイクスピアが日本人を見れば、「この世は舞台であり、男も女もみな役者に過ぎない」(註、シェイクスピアの戯曲『お気に召すまま』二幕七場のセリフ)という彼の言葉の意味をより深く理解できただろう。他のほとんどの国では生活が深刻な問題であるのに、日本人だけが「生計を立てるふりをしている」ように見えるのだ。彼らはいつも、世に出て数年間生計を立てるという行為自体が、大きな冗談に過ぎないのだ。楽天的な道化師のように私には思える。

日本では、あらゆる階層、あらゆる境遇の人々の間に、最も幸福な状態が存在しているように思われる。学校の校舎の前を通ると、手入れの行き届いた校庭で、東洋では決して見られないような様々な運動に取り組んでいる生徒たちが目に入る。今日は中原(なかばる)の公立学校の前でしばらく立ち止まり、興味深い運動の様子を眺めた。黒いフロックコートにダービーハットをかぶった教師たちの監督の下、女子のクラスは二列に並び、号令とともにボールを投げたり、キャッチしたりしていた。男子のクラスは木製のダンベルを操り、様々な規則的な運動で筋肉を鍛えていた。若者たちは大いに楽しんでおり、その様子は西洋の学校生活の最良の要素を余すところなく彷彿させ、自分の目で見たものとは信じられないほどである。おそらく日本の子供たちは、この広い世界の中で、勉強や学校に行くことを本当に楽しんでいる生徒たちなのだろう。先生の一人が門まで来て、丁寧にお辞儀をして私に挨拶した。私は英語で話しかけたが、彼は一言も話せなかった。

日本の木造家屋は脆く、仮設のように見えるが、官庁、警察署、郵便局、学校などは、まるで最近完成したばかりのように、新しく、輝いて、芸術的に見える。道路もまた、フランスの道路を模倣しようとしているかのように、まっすぐで整然と敷設されているところもある。また、何マイルもの間、陽気なイギリスの緑の小道――狭く、曲がりくねっていて、ロマンチックな――を横切ることもある。日本の道路は主に3メートルから4メートルほどの幅があり、人力車が2台通行できるほどの余裕がある。人力車は道路を走る唯一の車輪付き車両である。素朴な橋が、せせらぎの美しい小川にかかっていることが多く、夕方の早い時間に鳥栖に近づくと、滝が数多く見られた。

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長崎街道 中原(なかばる)
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