2022年5月11日水曜日

自転車関係資料-100

 自転車関係資料-100

別冊「旅とサイクリスト」昭和46年4月20日発行に杉野鉄工所(現、株式会社スギノエンジニアリング)の沿革が少し書かれていたので紹介する。
創業者は杉野佐太郎、二代目が杉野貞雄、三代目が杉野 安、四代目が杉野耕造(2010年現在)
創業は1910年(明治43年)と古い。今年で既に112年になる老舗である。

以下抜粋、
社名:株式会社杉野鉄工所
本社:大阪市東成区大今里1-10-7 
設立:昭和23年9月11日
役員:取締役社長 杉野 安
取締役 杉野朗子、取締役部長 永井敏彦、取締役工場長 進藤保郎、取締役 河合淳三
営業輸出担当者 村井永一
主要製品:自転車用各種ギヤクランク生産販売、ハンドルポストプレスフレーム製作、自転車用ハブ・ウィングナット・スピードメーター・ボトル等輸入販売
会社概況:当社は明治43年9月、杉野佐太郎が大阪でギヤクランクの製造したことに始まる。
昭和6年、2代目杉野貞雄が現在地に、当時としては珍しい鉄骨の工場を新築しドイツからクロームメッキ法を導入して近代的製法を開発、規格統一の運動を展開した。
昭和23年、時代の要求に応じて近代経営に出発するため株式会社に組織を変更、初代社長として杉野 安が就任した。
昭和35年、社長の第1回欧州視察の結論をもとに、自転車のスポーツ化が進められると確信し、スポーツ部品としてのギャクランク開発に力を集中した。
昭和40年、第1次合理化3ヶ年計画をスタートさせ、メッキ工場、組立工場の新設、冷間フラッシュ方式の実用化、鍛造工場の改良、ギヤ加工大型プレス・ホピングマシンの購入により着々と業績を高める成果を納めた。引き続き第2次合理化3カ年計画を実施し、八尾工場の新設、アメリカ製転造機の導入、1本クランクの生産ラインの完成などにより、年率25%の高度成長を示して、ギヤメーカーとして業界のトップの座を占めるまでに至る。
当社の創業の精神は「努力・創造・会社への貢献」です。そのため、パーフェクトC.Q.D生産を通じて社会に奉仕することを目標にしている。Cは原価、Qは品質、Dは納期のことで、これを完全に管理するのがパーフェクトC.Q.Dで、他よりも安く、良い製品をつくり、納期に間に合わすことが企業の本質であると信じて、従業員一同努力している。
当社の製品は、国内の主要完成車メーカーはもとより、アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツ、ベルギー、オランダ、南ア連邦、アフリカ諸国、インドネシア・マレーシア、ブラジル、東南アジア、メキシコ、オーストラリアなどの世界諸国に輸出され、好評を博している。

別冊 旅とサイクリスト
178頁

表紙
別冊 旅とサイクリスト
昭和46年4月20日発行