陸奔舟車の駆動方式
陸奔舟車の駆動方式の概念図を作成。
絵心があればもっと正確に描けるのだが。
概念図 - 1
概念図 - 2
彦根図書館所蔵資料
この陸奔舟車は四輪車で前輪がステアリングホイール、後輪が駆動輪で直接地面に接していた。左右の車輪は「遊行車」と云われ、いわゆる遊び車でバランスをとる役割であった。要するに子供用自転車につける補助輪の役目と同じである。
この後輪を直接の駆動輪とすれば根本的に、より自転車に近い構造となる。
上にある平石久平次時光の図をよく見ると、梶棒の後ろにある「奔車」が「遊行車」よりも大きい。それに「奔車」と云う言葉の意味も、駆動輪をさしている。
「遊行車」は補助輪である。
この左右の「遊行車」を外せば二輪車であり、ミショー型の後輪駆動方式と云える。
伝動効率から云っても直接後輪を回した方が、走行性能は増し、軽量化も期待できる。
陸奔舟車の特徴、
一、桐材を使用した人力自走車
二、四輪車
三、奔車が駆動輪
四、遊行車は補助輪
五、名前は「陸舟奔車」ではなく「陸奔舟車」
六、享保17年(1732年)に製作