2021年11月28日日曜日

バックナンバー 102

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ニュースレター(NEWSLETTER)NO.102

 1999年7月15日作成 日本自転車史研究会

●”開運!なんでも鑑定団”にダルマ車登場

7月13日午後9時からのテレビ東京の「開運!なんでも鑑定団」に自転車が久々に登場した。以前にも確か一度自転車は出たことがある。その時は、1970年頃のイタリア製自転車ゴルナゴだった。この時の鑑定でもがっかりしたが、今回の鑑定も期待を裏切るものだった。自転車を知らない人に鑑定させているので止むを得ないのだが、非常に残念だ。前回のゴルナゴは、高すぎたし、今回は安すぎる。自転車がこの体たらくなら、他の物件も疑問に思えてくる。どうみてもこの自転車は100万円位の評価を出して欲しかった。何よりの救いは一人の鑑定員が80万円と言ってくれたことだ。これが唯一の慰めだ。ある鑑定員は、イギリスでもこのような自転車は50万円だと言っていた。何をもって50万円なのであろうか?最近イギリスでも木製車輪のオーディナリーは稀少だ。5、000ポンドは下らないと聞いている。ある鑑定員は、程度・保存状態が悪いので30万円が妥当とも発言した。たくさんあるブリキの玩具と同類に考えているのであろうか?他にもこのような自転車が10台も20台もあれば話は別だが。世界に僅か1、2台だったら、あるいはこれが梶野製の自転車だったらどうなのだろうか?ただ単に保存状態が悪いということでの減点法は考え物だ。残念ながらこの番組の鑑定員の自転車に対する見識は、この程度なのである。将来日本でも自転車関係のオークションができるようになり、正当な評価ができる鑑定家が現れることを望みたい。そのような時代に早くなって欲しいものだ。そうすればもう少しまともな鑑定結果が出るだろう。 

●弁理士制度100周年記念郵便切手
郵政省は7月1日、弁理士制度100年を記念して、人動車をデザインした記念切手を発行した。この人動車は、特許代理業者登録規則が施行された明治32年7月1日に、特許となった乗り物である。この人動車、その後話題にならなかったところを見ると、特許をとっただけで、ものにならなかったのだろう。

弁理士制度100周年記念郵便切手

●国際自転車歴史会議、2000年に日本で?
名古屋の八神氏からの情報によろと、自転車歴史会議の2000年開催国は日本に決まったらしい。どうやらシマノが中心となり、話が進んでいるようだ。会場や日程等はまだ決まっていない。

●産業考古学会の論文集
5月15日に開催された産業考古学会の第23回の総会に「自転車文化センター保存資料にみる自転車錠の種類と変遷」と題し、谷田貝一男氏の研究発表があった。この内容については、同会発行の論文集に収録されている。表紙はあの三菱十字号である。