マルテー号
この自転車、記憶がだいぶ薄れてきたが、確か瀧清商会の「マルテー号」である。
これも浜松にいた昭和56年頃にあるオーナーから譲り受けたもの。現在は手元にない。天理大学附属天理参考館に嫁いたはずである。
購入時の元オーナー(以前、自転車業界の人)との会話な中で「あなたはまだ若いのだからそんな自転車の古いことを調べないで、新しいことにチャレンジしなさい」と云われたことをいまも覚えている。
このマルテー号は名古屋にあった瀧清商会のブランドで、他にエステー号、龍昇号、瀧清号、瀧浪号、清瀧号、確実号、勝戦号、賛成号、マインド号などがある。
「捜査資料」30 自転車の研究によると、
瀧清商会本店 名古屋市中区広井1-102 瀧昇号、エステー号、スエズ号、瀧清号
「捜査資料」30 自転車の研究 京都市警察本部 科学捜査研究所 昭和30年6月20日発行
以下の記事は会報「自轉車」創刊号 1982年(昭和57年)1月15日発行より
国産実車"マルテー号"実用車、昭和26年ごろのもの。ヘッド部に浜松市自転車鑑札付、前オーナーから1万円で購入領収書あり、あらゆるパーツにTのマークが入っている。チェーンケースが一部腐蝕破損している程度でまだまだ乗れる。
製造元:瀧清商会(いわゆる問屋車)当時名古屋市中村区広井町1丁目102番に店を構えていたが現在は廃業。それぞれのパーツは次の工場で製作された。
フレーム:名古屋・羽田製作所
サドル:大阪・伸興サドル
ベル: 東京・梅沢製作所
リム:名古屋・新屋リム
ペタル:名古屋・杉江ペタル
ドロヨケ:名古屋・丸八工業
ハブ:佐竹製作所
タイヤ: 東京・昭和ゴム
チェーンケース: 東京・梅沢製作所
ギャクランク:名古屋・田中金属
ラグ堺・堺ラグ
である。
全国輪界興信名鑑 昭和12年版によると、瀧清自転車製造合資会社 名古屋市西区志摩町五丁目79
代表社員 瀧 清一 開業年月:昭和2年8月3日