2009年2月13日金曜日

スプリング・フォーク


 これはビクターのスプリング・フオークの部分の頁です。オバーマン・ホイール・カンパニーが、自社で1887年に開発した装置とカタログに書いてあります。 最近見かける自転車では、マウンテンバイクにこのような緩衝装置がついています。一般的にこれをサスペンションと呼んでいます。そして、フロント・フォークだけではなく後輪側にもついたものもあります。前後のサスペンションということで、フルサスペンション或いはデュアルサスペンションと呼んでいます。そして、このサスペンションは、ダンパーとコイルばねや空気ばねによって構成されています。 
 私が初めて緩衝装置つきの自転車に乗ったのは、昭和60年頃で、その自転車はアレックス・モールトンでした。当時、ダイナベクター(いまも取扱っています)が輸入販売していました。ダイナベクターに電話をかけカタログを送ってもらいましたが、結局、購入しませんでした。低所得者には高値の華でした。その後、知人が購入しましたので、そのモールトンに乗せてもらいました。AM2という一番好きなタイプでした。モールトンは、この緩衝装置にゴム製サスペンションであるラバコーンを採用しました。これがモールトンの一番の特徴になっています。自動車のミニ・クーパーにも装着されたものです。 
 サスペンションが無くても、今日のような舗装された道路を走るのであれば、サスペンションは必要ないと思います。フロント・フォークの曲がり(フォークブレード)やサドル、タイヤ、スポークなどの各種パーツが全体的に衝撃を分散吸収するように出来ているからです。 
 フロント・フォークで思い出しましたが、昭和30年代に見た自転車で、重量運搬用の実用車がありまして、主に材木屋、氷屋、米屋などが使用していましたが、この中に松葉フォークのようなものがありました。これは緩衝用装置ではなくフォークの堅牢性を高めるためでした。明治時代後期の赤いインディアン自動自転車(オートバイ)に、やはり松葉のものがありました。これは、ガーターフォークと呼ばれたものです。