2009年2月19日木曜日

サイクル・タバコ


 日本でも特に数年前から禁煙がさけばれ、だんだんと喫煙者の肩身が狭くなってきています。神奈川県は全国に先がけて禁煙条例案を議会に提案(2009年2月16日)しました。松沢知事は提案説明の中で「重要なことは受動喫煙による健康への悪影響から県民を守ること。厳しい経済状況の中、事業者の活動に配慮しつつ確実な一歩を踏み出す必要がある」とのべ、この条例案成立にたいへん努力しています。反対意見もかなりあるようですから、条例の成立はいまのところ微妙のようです。
 日本人がいつ頃からタバコを吸うようになったのかはよく分かりませんが、1543年(天文12)にポルトガル人が種子島に漂着した以降、いわゆる南蛮貿易が始まった頃ではないかと言われています。
 左の絵は、明治31年4月24日付け横浜貿易新聞の広告です。明治30年に入りますと、自転車は流行し、自転車製造の国産化もはじまった時期です。ですからこのような銘柄のタバコも人々の注目を浴びました。
 「天狗たばこ」で有名な岩谷松平は、この頃、自転車を使って大いに自社のタバコを宣伝しました。彼自身たいへん自転車が好きでした。「ヒーロー」の村井吉兵衛との宣伝合戦は、熾烈を極め、この戦いはタバコが専売になる1904年(明治37)まで続きました。