2009年3月17日火曜日

自転車学校

 自転車はすぐには乗れませんので、当然ながら練習が必要です。明治25年ぐらいになりますと、各地に乗り方の練習場が現れました。ある新聞記事によりますと、初心者は3日間で乗車できるように教授するとあります。
 梶野は東京の支店で、明治26年に夜間でも練習ができる施設を開設しています。朝6時から夜は照明をつけナイターで10時まで練習できました。場所は、東京の神田橋筋錦町界隈でした。
 明治35年には、専門学校まで誕生してます。乗り方をはじめ、修繕から健康や衛生面までも網羅したカリキュラムが組まれ、授業を行っていす。自転車学校は、東京の牛込区河田町にあり、校長は貴族院議員の大原重朝伯爵が就任しています。大原重朝は、公家の出で、三男に柳原家の養子になった柳原博光伯爵などがいます。
 学科は、普通科、特別科と2科別れ、普通科は1週間で乗法、修理、保全を学びます。特別科は、2週間で卒業し、普通科の授業内容の他に、下車法、車体分解、結合、衛生注意等を学びます。
 自転車が民衆に受け入れられ、学校まで設立されたのです。

参考資料:明治35年8月26日付け時事新報、明治26年2月26日付け毎日新聞、明治25年10月13日付け福島民報