私の自転車歴史探求のはじまりは、この1台のラレー・ロードスターからといっても過言でありません。
昭和46年の秋頃の新聞にこのラレーの広告が載ってからでした。それはホンダが英国からラレー自転車を大量に輸入した年でした。そのシンプルな形は、自転車の原点を見たような強い衝撃を受けました。それ以来、私の自転車の歴史も始まったといえます。
自転車は、小学校の2年生のときに所謂三角乗りで乗れるようになりました。その後、中学2年生の時に父から買ってもらった丸石のスポーツ車に始まりますが、自転車の歴史に興味を持つようになったのは、このラレー・ロードスターの影響でした。
ホンダがなぜラレーを大量に輸入したのでしょうか。当時の噂では、ホンダが英国に自社のバイクを売るための見返りといわれていましたが、その真意は分かりません。当時、ヤマハも同じようにプジョーを輸入していました。ホンダは、関連会社のアクト・トレーディング(東京都中央区八重洲6-7ます美ビル)を通じて、大量に輸入したのでした。ですからいまでもホンダの販売店に時々デッドストックされたラレーの掘り出しものが出るようです。