ラントーンの模造車
「THE BONESHAKER」のバックナンバーを眺めていたら、下の写真が目に留まる。
会員のロジャー・ストリート氏から編集部あての手紙である。
編集者 宛て、
後日の「ラントーン」?
Les Bowermanは、オックスフォードのJohn Gillsから送られてきた同封のコピー写真を私に提供してくれた。
「The Celebrated Rantoone」に関する私の記事(TB 122p。 9)参照。
ジョンによると、「オリジナルの写真は、亡くなったある紳士の財産の一部として販売されたアルバムに含まれていたもの。テーム、オックスフォードシャーから」とある。
ジョセフ・グッドマンの1863年の「Rantoone」及び1860年代の他のマシン(記事を参照)と共通しており、写真に見る構造は手と足で操作され、両方ともクランク付きリアアクスルに取り付けられたレバーに繋がっている。しかし、「Rantoone」の巧妙な特許取得済みのステアリング装置は模造されておらず、前輪を回転させるには、推進レバーから片手を離して操作する必要がある。
この操縦の方法はあまり便利とは言えない。ボックスシートのランプと同様に、クッションまたはソリッドタイヤの同じサイズのホイールとフロントフォークは、おそらく1890年頃のものである。バランスギアもないようなので、おそらくドライブは片輪だけのようだ。リアアクスルとシャーシの間にある楕円形のリーフスプリングの珍しい特徴が、リアサスペンションを構成している。また、シャーシにストラップで縛ってある杖にも注目。
このマシンは明らかに1台だけ製作したもので、乗っている老紳士によって製作されたものであろう。彼は若い頃の「ラントーン」の漠然とした記憶を持っていて、これが彼のインスピレーションとなったようだ。
背景にある木製の荷馬車の車輪は重すぎて、ジョセフ・グッドマンのベロシペードに利用できないが、写真に写っているのは奇妙な偶然か。
ロジャーT.C.ストリート