2022年9月9日金曜日

自転車関係資料-186

 自転車関係資料-186

この資料も「サイエンティフィック・アメリカン 増補版」1902年2月1日

「Scientific American supplement」 February 1, 1902

下の新聞記事は1980年代に横浜開港資料館で初めて見たヒルデブラント&ヴォルフミュラーである。

当時、職場の近くにオープン(1981年)したばかりの横浜開港資料館に昼休みに毎日のように足を運び、明治期の各紙の新聞記事の「自転車」という活字を追い、ページをまるで苦行するように一枚一枚ゆっくりとめくっていた。いまでは懐かしい思い出になっているが、よく飽きもせずに何年も続けたと自分ながら感心する。いまではそのような根気は一切ない。

その頃に見つけたのがこのヒルデブラント&ヴォルフミュラーの記事であった。

早速、二人の知人のオートバイ史研究家に電話連絡をし、その新聞記事のことを知らせた。その後も何回か電話や手紙のやりとりがあった。

下記は、その研究者の一人から最初にいただいた手紙の文面(一部)である。かれこれ35年以上になる。

「2月23日消印のお手紙大変有難うございました。小生が明治29年1月26日付国民新報で知った十文字伸介氏試乗の"石油発動自転車"とはヒルデブラント(H&W)だったのでしょうか?貴殿が知らせてくれた毎日新聞を調べに国会図書館へ走って行きたい思いで一杯ですが、毎日京橋にてサラリーマン生活をしております。小生は十文字が乗ったMC(モターサイクル)は何だったかを考えると夢中になり、他の新聞を調べると言う事を忘れていました。・・・・・・1987年3月2日 K.I 」

註、日本に初めて登場したドイツのオートバイ、ヒルデブラント&ヴォルフミュラー(Hildebrand & Wolfmüller)、1896年(明治29年)1月19日、十文字商会の十文字信介が輸入し、皇居前で試運転したのが、日本最初のオートバイの出現であった。

図1、ベンジンを使用したドイツのモターサイクルの詳細
図2、モターサイクルの側面図と一部断面図

日本に初めて登場したモターサイクル
1896年1月21日付け毎日新聞のイラスト
この画を見ればすぐに
ヒルデブラント&ヴォルフミュラーと分かる

私のスクラップ帳より

5頁
1896年(明治29年)1月21日付け毎日新聞