2022年9月6日火曜日

ラントーン関係資料-7

 ラントーン関係資料-7

また、ラントーン、何故か?
前にも書いたと思うが、日本の自転車文化史(特に明治期)に大いに影響を与えた自転車(三輪車)だからである。
トーマス・スティーブンス、そしてオバーマン・ホイール株式会社のビクター号しかりである。
今後も資料が見つかり次第、これらの自転車については優先的に紹介したいと考えている。

ラントーンの米国特許資料、
抄訳、

米国特許庁
ジョセフ・グッドマン、ブラックフライアーズ・ロード、サリー郡、イングランド、チャールズ・P・バトンの譲渡人、ニューヨーク州ニューヨーク
ベロシペデスの改良、
1864年9月13日付けの特許状 番号 44,256 の一部を構成する明細書。 

ジョセフ・グッドマンは、イングランドのサリー郡のブラック・フライアーズ・ロードに住んでいる。「ラントゥーン」と呼ばれている新しい改良されたベロシペードを発明した。

以下に説明、 
当該業者が同じものを製作し使用することを可能にするだろう。 
本明細書の一部を構成する添付の図面
図1は、縦方向の垂直断面図を表す。
図2は、平面図または上面図である。 
参照文字(A~F)は、対応する部品を示す。

この発明は、手または足のいずれかでベロシペードを推進できるような方法で、台車の主車輪が固定されているクランク付きの車軸に、足踏みとバンドレバーを接続することにある。
また、両手と両足を組み合わせた動作によって、ハンドレバーにハンドルを配置する際、チェーンまたはコードを介して、ガイドホイールが取り付けられている前部キャリッジに一方または両方を接続し、キャリッジをガイドするために必要な方向に回転させる。
最後に、ガイド ホイールの車軸を前部キャリッジの側面にある溝に取り付けている。
A A は足踏みと B B のハンドレバーで、すべて主輪C’のクランク軸 C に接続されているため、足を踏むことで、シート B' に座っている人は、これを交互に押すことで、クランク軸と車輪に回転運動を与えることができる。また必要に応じて、手と足を組み合わせた動作をクランク軸に加えることができる。
ハンドレバーにはハンドル D D が設けられており、これらのハンドルはレバーを操作する働きをしており、これらのハンドルの一方または両方には、チェーンまたはコード E E を介して前部キャリッジ E に接続するためのプーリー a a が設けられていて、Fが装着されている。
チェーン E の 2 つの端は、舵棒 b の反対側の端に接続されており、その中央で垂直軸 c に固定されている。
そして、この主軸は湾曲したアーム d によって、ガイドホイールの車軸の端に接続されている。前記車軸は前部キャリッジのスロットeにベアリングを有し、操舵機bをいずれかの方向に回転させることにより、ガイドホイールは、必要に応じて一方の側または他方の側に向かって回転する。
舵棒には、図 2 にあるように、そこから反対方向に伸びるフットレバー f も装備されている。
このフットレバーに足を置くことにより、手を使わずに操作を行うことができる。しかし、ベロシペードを推進する目的で足が使用される場合、ステアリング操作は、ハンドル D D またはそのいずれかを必要な方向に回すことによって行われる。
ホイール C' は、クランク シャフト C の端部にしっかりと固定されるか、または他の方法で固定される。
回転運動をする車輪は強制的に回り、速度を速める。車輪の直径は機械に必要な運動を与えるのに十分な大きさにする。
ステアリング・ホイール F は、ホイール C' よりもはるかに小さく、車軸が緩んでいるため、車軸とは無関係に回転する。
フレームは可能な限り軽量に作られ、適切に構築され操作すると、かなりの速度で推進することができる。
私が新しいと主張し、特許状によって確保したいのは、ハンドル D からなる操舵装置の組み合わせに、コード E E を介して操作し、軸 c の回転によってアーム d を回転させ、ガイド輪を右または左に曲げる。必要に応じて、前部キャリッジのスロット付きベアリング内の車軸の動きによって、前述のデバイス全体がその方法で組み合わされ、目的のために使用される。

解説、ジョセフ・グッドマン。
証人:J・バートン・ジョーンズ、ジョージ・ニーシュ・スタンリー。

註、図を見ながらこの説明文を読むと、何となく理解できると思う。

J. GOODMAN 
Velocipede. 
No. 44,256. Patented Sept. 13, 1864.


1864年9月13日付けの特許状
 番号 44,256 の一部を構成する明細書