2023年5月16日火曜日

自転車関係資料 - 244

 自転車関係資料 - 244

この資料は子供用三輪車の広告

新荷着最大流行米國製小供自轉車

特色、

●優美高尚にして全部金属製なるを以て堅牢無比なり

●車体は容易に解放し得る為遊山旅行雨降等携帯便利なり

●製作完全なるが為転覆の恐れなし

発売、丸籐直輸入商、籐莚 割籐、小供車製造、籐細工品一式

問屋 深田松之助

などとある。

子供用三輪車のチラシ広告 明治30年頃


子供用三輪車は、明治時代に欧米から日本に伝わった西洋式の三輪車のこと。
当時は乳母車や小児用自転車として使われたり、遊具として人気があった。明治期の子供用三輪車は金属製で、クランク・ペダルやハンドル、サドルなどが付いている。前輪が後輪に比べ一回り大きい。色は赤や青などが多く、デザインも様々であった。現在では、昔ながらのこのような三輪車はレトロな雰囲気を楽しむためにコレクションやインテリアとして飾られたりしている。

名鑑に載っていた広告
子供を含め8名の人物と左端に自転車も見える
明治39年発行「赤十字名鑑」
国会図書館所蔵

明治30年代に自転車を既に所有していることは当時相当繁盛していたに相違ない。
この店は1903年(明治36)に大阪で開催された第5回内国勧業博覧会にも籐製品を出品している。

明治14年発行の「浪華の魁」
国会図書館所蔵