このコピーは以前、八神商会から送っていただいたもの。
たぶん、売りに出ていた自転車(1945年製)だと思う。
ヴィアンゾーネはイタリアのトリノで木製のリムなどを製造していたメーカーで自転車もスチール製以外のものを製作していた。この自転車は木製だが知人のS氏が所有する自転車はアルミ製(下の写真)である。
この自転車についてS氏といろいろ話しているうちに、いつしかGalmozziの話題になる。私が1970年ごろ一番欲しかった自転車はGalmozziだったと話したところ、S氏はなぜ?と意味ありげな質問をした。私は単に視覚的にフレーム三角の角度とその全体の美しさをのべたところ、それもそうだがGiuseppe Pelaという当時の名工がフレームを製作したかどうかだという。
Giuseppe Pelaは1950年後半から1970年初頭に活躍したフレームビルダーでMerckx、Anquetil、Van Loy、Bobetなど多くのプロライダー向けのフレームを製作している。メーカーではGalmozziをはじめ、Masi、Benotto、Giosなどのフレームも製作している。
ただ彼は自分の名前をフレームには記さず、あるしるしをフレームに施しているという。それが彼が製作したしたかどうかという証であり、見る人が見ると、そのしるしで彼が製作したフレームだとわかるという。
それはどこかといえば、BB下部の4つのカットと、フォーククラウンのサイドの上部のラインとポイントの組み合わせ、同じくヘッドラグにも同様のラインとポイントが上下の部分に施されている。
たしかに同じGalmozziでもそのしるしがないものもある。
いづれにして、そのしるしは知る人が知る含蓄のようなものであろうか。
このようなことは、だんだん知る人もいなくなり歴史から消えていくような気がする。
S氏は強調する。これからのマニアのためにもその辺の事情を書き残す必要があると。
八神商会からのコピー
S氏が所有する自転車
下記のサイトを参照: