これには、仰向け式とうつ伏せ式があるが、この自転車は見ての通り腹ばいのうつ伏せ式である。この資料は以前に自転車技術史研究家の梶原利夫氏から頂いたもの。
典拠は「寫眞通信」大正通信社発行、大正12年4月号、この写真には特に解説は無いが、「プロペラーの響」と書いてある。
自転車も時代とともに新しい試みや改良、考案が進めれれていた。これはその一つ。いかにスピードを増幅させることができるかの試みである、
現在でも仰向け式自転車はあるが、主流ではない。先日も小田原の市街地を走るリカンベント自転車を見かけた。
その他にこの自転車と似たものがないか調べたところ、下の写真が出てきた。
米国の雑誌「メカニックス・イラストレイテッド」の1956年6月号。ほぼ同じスタイルだが、こちらには後部のプロペラは無い。
後部のプロペラの有効性はどうだったのだろう。その後にこのタイプで発展的改良がなされいないところを見ると一つの徒花で終わったようである。