平石久平次関連 - 9
「天界」第15巻 第172號 東亜天文学会 1935年7月25日発行
395頁に、
七月例會
7月13日夕、この日期待された納涼會も朝からの雨模様のため、來集した人々は顔馴染の會員約20名、多くは京都支部の會員達であったが大阪より臨席された熱心な方々もあった。三伏の暑さを忘れて涼風を入れながら、一同落付いた氣分で山本一清先生の平石時光の天文學を聴く、先生はつい最近彥根の城下で獨步の業績を遺した一天文學者平石時光(1696-1771)を發見されるに及び、屡々その遺業を尋ねて同地へ出張され、相繼いで莫大な且貴重な資料を發見され目下之等の資料につき分類と整理研究の途上であり、天文と數學、殊に曆術への偉業は實に驚異と敬服に値するもので、尙この外、多方面の學術的の手記・著作等が続々發見されてゐる由である。席上には精密な 天文分野之圖や、手記・年表等を並べられ、聴く者はこの深い興味と今後の先生の研究結果への盡きざる期待と關心とを持って、誇るべき碩學の遺業を偲び、夜更くるまで相語り合った。曇天のため觀測は中止する。(高城記)
395頁
「天界」第15巻 第172號
国会図書館所蔵資料