スティーブンスの日本での旅程
トーマス・スティーブンスは、1884年から1887年にかけて、ダルマ自転車(ペニー・ファージング)で世界一周旅行をしたイギリス人。
彼が自転車で走行した距離は約22,000キロメートル(DISTANCE ACTUALLY WHEELED, ABOUT 13,500 MILES)である。
後に「自転車世界一周」(Around the World on a Bicycle)という題名の旅行記を出版した。
その旅程は、サンフランシスコからニューヨークまでの大陸横断し。その後、イギリスに渡り、ロンドンからパリ、ベルリン、ウィーン、ブダペスト、ベオグラード、イスタンブールといった主要都市を巡る。
その後、アジアに入り、ペルシャ、アフガニスタン、インド、中国といった国々を走っている。
日本を訪れたのは1886年(明治19年)で、長崎から横浜までをダルマ自転車で走破している。その間に、福岡、広島、岡山、京都、三島、箱根、戸塚などを訪れ、日本の風景や文化に感動し、日本人の親切さや清潔さを絶賛している。
日本では、約2ヶ月間滞在し、その後、横浜から太平洋を渡ってサンフランシスコに無事帰還している。
日本での旅程は以下の通り、
1886年11月19日-20日、上海から日本の汽船「横浜丸」で長崎に向かう
1886年11月21日、22日、 長崎滞在、これからの日本国内旅行の準備、日本円への交換や下調べ。10円札、5円札、1円札の日本紙幣と小銭の交換。小銭は、道路沿いの茶店でのお茶と果物代。
1886年11月23日(火曜日)、の朝スタート、横浜までの800マイルの旅が始まる
23日、長崎を出発し、日見峠を越え矢上~大村泊
24日、左に大村湾~嬉野~武雄~牛津
25日、26日、牛津~佐賀~福岡~福間
27日、芦屋~若松
28日、若松~小倉~下関 小倉から和船で下関に渡る
29日、14時に下関着、雨のため24時間休憩 神社や寺を見学
30日、正午には晴れ下関をスタート~瀬戸内海沿いを走る
1886年12月1日、下関~防府
2日、防府~広島
3日、広島~福山
4日・5日、岡山で二日滞在、宣教師宅で歓迎パーティー
6日、午後に姫路着
7日・8日、 兵庫~神戸で二日滞在
9日、神戸~大阪
10日、淀川沿いの道~京都へ、西本願寺、金閣寺、修学院離宮などを見学
11日、大津~琵琶湖~石部~鈴鹿峠~坂ノ下で泊
12日、坂ノ下~四日市~宮(熱田宿)
13日、宮から浜松
14日、安倍川を渡り静岡へ、(徳川慶喜はスティーブンスが乗るダルマ自転車を見る)
15日、三島 三島大社と相撲を見学
16日、三島~箱根越え~湯本~小田原~戸塚
17日、戸塚~横浜港(太平洋郵便の北京号に乗船、日本を離れる)
註、「AROUND THE WORLD ON A BICYCLE」の巻末にある旅程に記載のない部分は距離などを勘案して適宜入れた。