2023年9月19日火曜日

137年後のトーマス・スティーブンス

 137年後のトーマス・スティーブンス

昨年の7月3日、日本自転車史研究宛に1通のメールが届いた。

その文面に、

さて、正式な紹介もなく、いきなり連絡をして申し訳ありません。 日本自転車史研究会について、ネット上でいくつかの文献を見つけ、お手紙を書かせていただくことにしました。

私はマーク・ケネディと申します。 日本に長く住んでいるアメリカ人です。 今は九州に住んでいます。 この手紙を書いた理由は、私の大学時代の親友であるアメリカのエリック・ナイト (Eric Knight)  が、1886年にトーマス・スチーブンス氏が長崎から横浜まで自転車(ペニーファージング自転車)で行った道を再現するために、来年の夏から秋にかけて日本を訪れたいと考えているからです。 エリックは、アメリカでThe Wheelmenというグループの 「commander・司令官 」(リーダー)である。 彼は自分の自転車を日本に持ち込み、約4週間から6週間、私と共にこのプロジェクト(私たちはこれを「プロジェクトだるま」と呼んでいる)を完成させたいと考えています。 サポート(通訳を含む)には、私のヤマハの電動アシスト付きツーリング自転車を使う予定です。

私たちは、歴史的なルートを守り、潜在的な規制のハードルを回避する最善の方法について相談したいと思います。

On 2022/07/03 11:49, Mark Kennedy wrote:


と云うものであった。

本日、偶々ホイールメンのメタ(フェイスブック)を眺めていた、以下の投稿が目に留まった。

My high wheeler is already in Japan and through customs. Tomorrow I will join it and my friend Mark Kennedy to start acclimating and make final preparations. We will start our epic journey on September 24th from the harbor in Nagasaki.

Eric Knight

私のダルマ自転車はすでに日本に到着し、税関を通過した。明日は友人のマーク・ケネディと最終の準備を始める予定である。2023年9月24日に長崎港から壮大な旅が始まる。

エリック・ナイト

とあり、専用のサイトも既に開設されていた。



註、以下の記事は、「スティーブンスの日本での旅程」より、

1886 年 11 月 23 日(火曜日)、の朝スタート、横浜までの 800 マイル(1,300㎞)の旅が始まる。

トーマス・スティーブンスは、1884 年から 1887 年にかけて、ダルマ自転車(ペニー・フ
ァージング)で世界一周旅行をしたイギリス人。
彼が自転車で走行した距離は約 22,000 キロメートル(DISTANCE ACTUALLY WHEELED, ABOUT 13,500 MILES)である。
後に「自転車世界一周」(Around the World on a Bicycle)という題名の旅行記を出版。
その旅程は、サンフランシスコからニューヨークまでの大陸横断し。その後、イギリスに渡り、ロンドンからパリ、ベルリン、ウィーン、ブダペスト、ベオグラード、イスタンブールといった主要都市を巡る。
その後、アジアに入り、ペルシャ、アフガニスタン、インド、中国といった国々を走っている。
日本を訪れたのは 1886年(明治 19 年)で、長崎から横浜までをダルマ自転車で走破している。その間に、福岡、広島、岡山、京都、三島、箱根、戸塚などを訪れ、日本の風景や文化に感動し、日本人の親切さや清潔さを絶賛している。
日本では、約 2 ヶ月間滞在し、その後、横浜から汽船で太平洋を渡りサンフランシスコに無事帰還している。
日本での旅程は以下の通り、
1886 年 11 月 19 日-20 日、上海から日本の汽船「横浜丸」で長崎に向かう
1886 年 11 月 21 日、22 日、 長崎滞在、これからの日本国内旅行の準備、日本円への交換や下調べ。
10 円札、5 円札、1 円札の日本紙幣と小銭の交換。
小銭は、道路沿いの茶店でのお茶と果物代。
1886 年 11 月 23 日(火曜日)、の朝スタート、横浜までの 800 (1,300㎞)マイルの旅が始まる。