皇帝の凱旋行列
下の図は、アウグスブルクの芸術家ハンス・ブルクマイアーによる 1516 年の木版画などである。
豪華な装飾されたパレード用の車両で、時に凱旋行列やマクシミリアン 1 世皇帝の花嫁であるブルゴーニュのマリアを讃える行列などに皇帝の命により制作されたものである。
これらの大型車両の豪華な飾と構造などを見ていると、日本の竹田近江のカラクリ陸舩車が矮小に思えてくる。
これらの車両は人力自走車や馬に曳かせるタイプもあった。実際の輸送目的に使用することはなかったはずで、日本の例で言えばお祭りの際の山車や山鉾の類である。
手と足による歯車での駆動方式
後から押しているようにも見える
後の従者が交互にシャフトを押しながら
歯車を回転させて推進か
これも後ろから押している
巨大な一輪車の形状で
この大車輪を廻しながら推進か
ネジ式の歯車で推進か
後の従者による足ふみ式か
歌川広重画
『諸国名所百景 京都祇園祭礼』
国立国会図書館所蔵
註、
山鉾巡行で先頭をつとめる長刀鉾。竿の上部には鉾の神様とされる天王の人形が取り付けられ、長刀を鉾頭。江戸時代には山鉾の飾り付けなどで豪華さを競い合った。
〇マクシミリアン1世 ’Maximilian I.)
1459年3月22日にオーストリアのウィーンで生まれ、1519年1月12日にヴェルスで亡くなったハプスブルク家出身の神聖ローマ皇帝。
父は神聖ローマ皇帝フリードリヒ3世、母はエリーザベト・フォン・ブルゴーニュである。
マクシミリアン1世は、1477年にブルゴーニュ公国の相続人マリー・ド・ブルゴーニュと結婚し、ブルゴーニュ公国を相続した。これにより、ハプスブルク家はヨーロッパの強国の一つとなった。
マクシミリアン1世は、1477年にブルゴーニュ公国の相続人マリー・ド・ブルゴーニュと結婚し、ブルゴーニュ公国を相続した。これにより、ハプスブルク家はヨーロッパの強国の一つとなった。
マクシミリアン1世は、積極的な外交政策を展開し、隣国との婚姻を通じて、神聖ローマ帝国の領土を拡大した。また、軍事改革を進め、神聖ローマ帝国の軍事力を強化した。
〇ハンス・ブルクマイアー(Hans Burgkmair, 1473年 - 1531年)は、ドイツの画家、版画家。
木版画には、マクシミリアンの軍事行動、政治的同盟、文化的後援、個人的な興味など、幅広い題材が描かれてる。
『カイザー・マクシミリアン1世の勝利』はマクシミリアンの死から4年後の1523年に出版された。その技術的な妙技、歴史的重要性、文化的価値において重要な芸術作品である。