下の資料は大正3年11月発行の山本タイムスからのもの。
自転車用の振れ取り台である。
この振れ取り台が何時ごろから使用されるようになったかは定かではないが、おそらく車輪が木製から鉄製のリム、スポーク、ハブの構成に進化した時代から間もなくして考案されたはずである。
当初はおそらく自転車を逆さにし、ハンドルとサドルを床に置いて、リムの縦と横の振れを調整したはずで、私も以前そのようにして調整した記憶がある。この方法は振れ取り台がない場合に多少自分でメンテナンスをすような人であれば経験したはずである。なかには自作で自転車のフォークを厚板の台座に取り付けて振れ取り台の代用にしていた人もいた。
私の場合は、その後、大阪城東輪業社製(OSAKA JOTO)振取台を入手し、主にロードレーサー用の車輪を何回も調整した経験がある。ところが素人にはこの調整がかなり難しく苦労したことを覚えている。今はすべてプロショップの店主にまかせている。すこし余談になってしまった。
下の資料の見出しに、
最新式リームクルイ直シ器 特価1個 4円30銭也
鉄鋳物製黒塗
最新式リームクルイ直シ器 特価1個 4円30銭也
鉄鋳物製黒塗
とある。全体を見た感じでは、殆ど現在のものと変わらない。私も以前使用していたOSAKA JOTOも鋳物製の頑丈のものであった。