サイクルスタンド
いままであまり気にしなかったサイクルスタンドと自転車本体にある両立スタンドとシングルスタンド、山内任天堂の写真から気になっている。明治後期や大正期などの写真の年代を特定する際の物差し、或いは尺度のように思えてきたからである。自転車鑑札もその一つであり、その自転車に鑑札があるか無いかで、ある程度その自転車の年代を絞れると思っている。その他の物差しとして、明治期であれば米車か英車も一つの物差しであり、更に一般的だがダルマ自転車、三輪車、安全型自転車などの形状もある程度の年代測定はできる。そしてこのサイクルスタンドと自転車本体に付いているスタンドも新たな物差しとして利用できる可能性がある。
前回も紹介した大正4年のアルバムにはたくさんのサイクルスタンドが写っている。既に何度も指摘しているが、当時は自転車本体にスタンドも荷台も付いていなかったからで、商店の店先に自転車置台（サイクルスタンド）が多く見られるのである。
以下にその辺を裏付ける写真を一挙に紹介したいと思う。何れの写真も大正４年のアルバム（国会図書館所蔵資料）からである。自転車とサイクルスタンドをよく見て欲しい。
金英堂 仙台市新伝馬町
塚本慶助商店 仙台市南町通
伊東支店 仙台市南町通
洞口商店 仙台市北目町
若生商店電気部 仙台市大町五丁目
庄司紙店 仙台市大町五丁目
茂貫祥雲堂 仙台市名掛町
萬屋茶店 仙台市大町四丁目
山口物産店 仙台市国分町
桜井漆器店 仙台市大町三丁目
小谷商店 仙台市国分町
本田商店 仙台市国分町
相澤商店 仙台市国分町
阿部洋品店 仙台市東一番丁
ハシモト洋品店 仙台市国分町
田丸洋物店 仙台市国分町
高橋商店 仙台市大町四丁目
安田洋服店 仙台市大町四丁目
物産一販売部 仙台市東一
内ヶ崎本店 仙台市南町
安田銀行仙台支店 仙台市大町四丁目
近江屋 仙台市新伝馬町
後藤薬局 仙台市国分町
玉澤老舗 仙台市国分町
秋保石材軌道株式会社 仙台市外長町
店頭用鉄製自転車置台
大正4年発行の宮澤商報
現代のサイクルスタンド
