2021年6月6日日曜日

大正4年のアルバム⑤

 大正4年のアルバム⑤

今回も仙台アルバム 白崎民輔 編 白崎写真所 大正4年である。

その122頁で、金英堂と奥田旅館が出ている。

先ず、金英堂であるが、同店のHPによると、

金英堂の成り立ちについて
明治36年(1903) 仙台市新伝馬町に「金英堂古籍書店」を創業
大正4年(1915)  同所に「金英堂医療器械店」を開業
大正12年(1923) 国分町3丁目に「金英堂薬局」を開局
昭和2年(1927)  虎屋横丁へ薬局を移転
昭和35年(1960) 「株式会社 大内金英堂」を設立
昭和43年(1968) 大内ビル完成、貸しビル業開始
平成15年(2003) 創業100年を迎える

とある。まさに老舗である。

①の説明、
医療機器一般、医籍専売
仙台市新伝馬町五十六番地
金英堂
店主 大内政治

と書いてある。
写真を見ると自転車が3台、自転車置台(サイクルスタンド)にとめてある。人物は5人、中央の羽織を着た長身の男性が店主であろうか。それとも右側の洋装の人か。
左側には内診台のようなものが置かれている。自転車はかなりハッキリと見えるが銘柄までは分からない。チェーンケース(半ケース)もよくわかる。真ん中の自転車には荷台のようなものも見える。スタンドも荷台もほとんど自転車に付いていなかった時代背景を思うと珍しい気もする。よく見るとサドルのコイルバネも分かる。

②は奥田旅館の全景で、当時は仙台駅前の停車場付近にあった。(地図参照)
現在は廃業したようでそのような旅館やホテルは見当たらない。
看板には「お久田」と書いてある。自転車は不鮮明だが1台見える。やはりサイクルスタンドにとめてある。その右には人力車も置いてある。店内にはうすぼんやりと人物も3,4人見えるがいずれにしてもはっきりしない。

①金英堂

②奥田旅館

③全体の写真 アルバムの122頁
仙台アルバム 白崎民輔 編 白崎写真所 大正4年
国会図書館所蔵資料

④現在の金英堂
Googleストリートビューより

⑤仙台停車場付近旅館等配置図(明治34年) 
赤丸が奥田旅館の場所
仙台市名家及実業家一覧図(明治34年)より