2021年6月21日月曜日

三菱十字号

 三菱十字号

昨日、知人から、雑誌「科學朝日」昭和22年1月号に三菱十字號のプロトタイプの写真が掲載されていた、との情報をいただいた。

雑誌「科學朝日」朝日新聞社刊は、既に廃刊になっているが、1941年11月号から1996年3月号まで発行された月刊科学雑誌である。

写真の右下に三菱重工業名古屋機器製作所、本庄技師苦心、十字號、デュラルミンなどの語句が見える。写真をよく見るとハンドル部にカバーのようなものが取り付けられていて、何となく航空機の翼のようなものを連想させてくれる。それともカバーではなくこれがハンドル本体なのか。いずれにしてもこの形状のハンドルは珍しいし、斬新的なデザインだと思う。

三菱十字号は、戦後まもなく航空機の技術者であつた本庄季郎技師により開発され、そのフレーム構造は精緻な強度計算からうまれた画期的な自転車であった。

本庄 季郎(ほんじょう きろう 1901年-1990年)、九六式陸上攻撃機や一式陸上攻撃機を設計。

「科學朝日」に掲載された十字號のプロトタイプ
写真提供:MTさん

「科學朝日」昭和22年1月号の表紙
本日、MTさんから入手

三菱十字号Ⅰ型