2009年4月6日月曜日

石川商会

 この写真は、明治34年4月1日発行の雑誌「自転車」第9号から転載したものです。石川商会もこの時期になりますと商売も順調に伸び、支店も4店舗になっています。本店(横浜市上尾町六丁目)、カナダ支店(トロント市)、東京支店(京橋区南伝馬町三丁目)、大阪支店(西区横堀東上橋南詰)、神戸支店(元町六丁目、上掲の写真)です。
 石川商会の社歴を簡単に述べますと、
 創業者の石川賢治は、1859年(安政6)に山形県西村山郡河北町に生まれました。明治14年に慶応義塾に入学し福沢精神を学びました。明治19年には、単身アメリカへ渡り、貿易実務を精力的に研鑽し、帰国。明治27年には、石川商会を設立して、横浜とカナダのトロント市に店舗を構えました。明治33年からは米国とカナダから自転車や写真機などを輸入販売しました。自転車の主な銘柄はピアス、アイバンホー、スネルでした。その後、順調に会社は発展して営業拠点も5店舗になりましたが、明治41年に石川賢治社主が病気なり、石川商会は解散してしまいます。明治42年3月には山口佐助が事業を継承し(資)丸石商会を設立させました。