2009年4月15日水曜日

石川商会本店

 この写真は石川商会のカタログから転載したものです。カタログの発行年は明治39年1月です。
 石川商会本店の住所は、明治33年に横浜市弁天通四丁目七十三番地にありましたが、明治39年には横浜市尾上町六丁目八十九番地になっています。業務拡張により弁天通から尾上町にこの間、移転したようです。また、住所は同じですが明治41年頃の写真を見ましと、近代的な三階建ての社屋になっています。
 写真をよく見ますと屋根の上にある看板の字が反転しています。この頃の写真に多く見られる現像時のミスと思われます。
 左側に写っています木枠は何なのでしょうか。自転車を格納するには厚みがないように思われます。この頃の自転車梱包もどのようなものであったか興味深いところです。
 自転車梱包の一つの資料としては、日本自転車史研究会の機関誌「自転車」第50号 1990年1月15日発行の(明治期の自転車梱包について)を参照願います。これは明治38年の農商務省商工局『海外輸入貨物包装調査報告第1回』の写真入り資料です。この資料は齊藤俊彦氏から提供されたものです。