2020年11月27日金曜日

あるサイクリストのメモ帳より

 1974年8月27日(火)曇りのち時々雨
金沢文庫より家(茅ケ崎)まで、購入したばかりのルジュンをサイクリングを兼ねて運ぶ。
逗子まで来たところ、雨に降られる。
全行程の所要時間は1時間40分であった。
このルジュンの気に入らない点について、
低価格の三流品であるため、やむを得ないが、以下の通り。
購入時は気が付かなかったが、乗り出してから気になる箇所が多く出てきた。
今後、調整が必要である。

①前フォークの曲がり具合、イタリア車のような美しいカーブではない。ハブに近いところの曲がりが不自然である。クロームメッキでないところは良いが。
②バーテープが布製で既に黒く汚れている。この点ビニール製であれば汗をかくと滑るが、掃除がしやすく、いつもきれいだ。
③ブレーキケーブルの”こし”が弱い。クリップで止めないと、でれっと下がってしまう。
④シートピラーが鉄というのは気に入らない。14万円のグレードはこの程度か?
⑤後輪ハブの玉押しが強い所為か、いやな雑音がする。回転も悪い。分解して玉押しの調整が必要である。玉は適正に入っているか?
➅チューブラーがリムに正確にはまっていない。
回転させるとタイヤが横に振れる。リムの振れがとれていない感じである。
リムテープはこういうところに欠陥があるのであまり使われないのでは。
⑦フォークの部分に少しへこみがあり、塗装も剥げている。
⑧ルジュンのマークがヘッドを含め全てシールで気に入らない。
⑨サドルが安物でよくない。硬い。長時間は尻が痛くなり、さらにむれる。
⑩価格17万でレイノルズの3本セットはいただけない。それにバテッド管ではない。
⑪ブレーキはマファック・レーサーなのでよい。できればコンペティションが欲しい。
⑫チェーンにグリスが塗ってあるのでゴミが付きやすい。
⑬前輪にトゥークリップがすこしあたる。
⑭ケーブルの先端が止めてなく、少しほつれている。
⑮チェーンホイールがTAのスリーアームなので、耐久性がない。
⑯リアディレーラーはカンパの鉄なので、これは気に入る。
⑰全般的に塗装が悪い。細部のバリがとれていない。鉄粉もついている。バフ仕上げが悪い。

家に帰ってから調整した箇所。
①前輪リムの横ブレ、後輪は更に調整が必要。
②リアデイレーラーの調整、これはかなりうまくいった。
③後輪のセンター調整、チェーンステーの間隔を微妙に見ながら行う。
④シートピラーを少し下げる。将来的には交換したい。
⑤ハンドルが少しずれていたので、ステムを微調整。
➅タイヤの振れを直そうとしたが、リムテープがしっりついていて、結局あきらめる。後ほど取り外して、リムセメントだけにしたい。
⑦ストラップの調整。

安物を購入すると、いろいろ手間がかかるが、ある面勉強になり楽しい部分もある。
(注、この記事はメーカーや販売店に対するクレームではない。衝動買いをした自分に対するものである。念のため)

構成パーツは以下の通り、
●タイヤ、WOLBER "SPECIAL COURSES"
●リム、Super Champion Competition 36穴 27×1/8
●スポーク、不明
●ハブ、カンパ・レコード L-36H
●ブレーキ、MAFAC "RACER" 
●ハンドルバー、PIVO
●ステム、PIVO 外径22ミリ、突き出し90ミリ
●フロント及びリアデイレーラー、カンパレコード 鉄
●フレーム、3角のみ、REYNOLDS 531 プレーン菅
●インフレーター、REG
●インフレーター・ホルダー 不明
●シートピラー、不明、鉄製の安物 26.2ミリ
●サドル、不明、安物、イタリア製?
●チェーンホイール、TA 52-42
●ペダル、レオタード
●トゥークリップ、PATURVD
●ストラップ、Lejeune
●チェーン、SEDIS
●フリー、シクロ 72 14-22
以上 

Lejeune

チェーンホイール、TA 52-42

MAFAC "RACER" 


REYNOLDS 531 プレーン菅

REYNOLDS 531のグレード

フロント及びリアデイレーラー、カンパレコード 鉄


ハンドル、PIVO

ステム、PIVO

ハブ、カンパ・レコード L-36H