「自轉車瓦版」 第12号
昭60年5月1日発行
☆名古屋の三輪氏は最近、戦前の機関銃印自転車の金文字看板を入手したそうである。値段は数万円とのこと。機関銃印自転車は、自転車文化センターにその実物があるので既に、ご覧になった方もいると思う。
★〜チリリン・チリリンと出てくるのは、自転車に乗りの時間を借り・・・・・という歌詞で始まる「チリリン節」の音盤があることが分かり、この程度、カセットテープに録音することができた。その他に、『ハイカラ節』、『ペタル進軍歌』、『お使いは自転車に乗って』も録音した。『チリリン節』の音盤は、大正時代のものでる。
☆「外国製自転車研究報告」(日本自転車工業会、1950~1953) をながめていたら、100年以前と称する自転車として十字型の安全車の写真が載っていた。神奈川県登戸(川崎市)の小島氏所有とあり、なるほどかなり古そうな自転車である。しかしその自転車をよく見ると、どう見積っても明治20年代のものとしか考えることは出来ない。確かに、前ブレーキの形状は、タイヤを上から押さえつける構造で初期の部類に入ることは間違いないし、タイヤもたぶん空気入で はなくソリッド式のものであろう。恐らく明治 25年前後のものと思われる。そうなると"50 年以前と称する自転車”と訂正する必要がある。しかし、そのようなことは小さな事で、この偉大な研究報告を過小評価するものではない。
神奈川県登戸(川崎市)の小島氏所有の自転車
「外国製自転車研究報告」