スティーブンスの日本旅行記 パート2-17
宿屋からそう遠くないところに、イタリック体で「ヨーロッパ料理、亀屋」と書かれた目立つ看板が目に留まった。夕食にビーフステーキとビールを楽しもうという夢を思い浮かべながら店に入り、店主の若い男性に、ここはホテルかと尋ねた。彼は微笑んで頭を下げ、私が何を言っているのか全く理解していないことを仄めかした。
翌朝は霜が降り、低く流れる雲が不安定な天候を告げ、私は旅を再開した。道はほとんどの場合、海岸沿いを通っており、時には砂利の浜辺の曲線に沿っている。海岸近くの低地のほとんどは海を埋め立てられたようで、低く平らに見える湿原で、何マイルにも及ぶ頑丈な堤防と岩でできた壁によって高波から守られている。海岸沿いには漁村が点在し、最近の台風によって海水が内陸に押し寄せ、道路が流された場所が遠くまで続いている。何千人もの男女が、麓の花崗岩と頁岩の丘陵地帯の豊富な資材を利用して被害の修復に取り組んでいる。
ここの魚はどこよりも安く豊富で、漁村の宿屋の老婦人が夕食に大きなエイを料理してくれた。料理にたっぷりと黒くて臭い醤油を使っているにもかかわらず、一流の料理だった。
この部屋には真鍮で縁取りされた素晴らしい仏壇があり、魂を満たす家庭の偶像と心地よい個人的な崇拝を連想させる。
夕方、私はこの仏壇を開けて中を覗き込み、その中身についての好奇心を満たそうとした。たくさんの安っぽいキラキラ光る装飾品と銘文の入った紙切れに囲まれた小さな蝋人形が現れた。その前に、小さな磁器の皿に入った米、酒、干し魚の供え物が置かれていた。
翌朝は晴れ渡り、霜が降りていた。道路は良好で、9時までには人口の多い広島市に駐屯する部隊の軍事演習を見学した。演習は、低い土手と溝で囲まれた広場で行われていた。好奇心旺盛な野次馬の群れが、地面を蹴り、噛みつき、足で地面を蹴る頑丈な小型馬に騎乗する新米騎兵の奮闘を見守っていた。兵士が投げ飛ばされるたびに、見物人は楽しそうに笑っていた。人も馬も小柄だが、ずんぐりとして使いやすそうに見えた。騎兵隊の制服は青で、黄色の縁取りが施されている。砲兵隊は整然としている。馬は小柄ながらも力強く、まさに過酷な作戦にふさわしい馬である。