今日の自転車日記は、前回より急に20年近くさかのぼることになる。
1974年5月18日(土)晴れ
横浜は光化学スモッグ。
●川崎のオオノ商会へ。
ユッチンソンのチューブラータイヤ、ニップルレンチ、チューブラー・パンク修理セット、ニューサイクリング誌の最新号を購入。
ちょっと気になるメルシェの自転車があった。価格は67000円、その他、チネリ、ラレー・ヨーロッパ等が陳列されていた。ビアンキもレニアーノも見ると欲しくなる。
デローザは高値の華、チェーンホイール(カンパ)、サドル(ユニカ)、リム(ニジー)、ブレーキ(カンパ)、バーとステム(チネリ)、タイヤ(クレメン)、フレーム(コロンバス)など。
ゴルナゴは、カンパのフルセット、ステム(チネリ)、サドル(ユニカ)、チェーン(レジナ)など。これも高値の華、ただ眺めるだけ。
●「自転車実用便覧」自転車産業振興協会、2500円をベロ出版に注文する。
●リムの振れ取をするが、思うように調整できない。10年の年季が必要と某氏に言われた。
1974年5月19日(日)晴れ
●ラレー・カールトンで藤沢市の本鵠沼近くの「秋山サイクル」へ行く。
店内にはデローサ、チネリ、ラレー・マークⅣ、ゼウス、メルシェ、プジョーなどが置いてあった。オレンジ入りのデローサは、これ見よがしに、入って右側の壁に掛けられていた。価格は30万円。ただ眺めるだけ。
横浜のシマダや金沢文庫の木下よりも世界の有名レーサーが置いてある感じがした。
店主が私のラレー・カールトンを見て「あんたのカールトンはホイールベースが1メートル以上あるのでよくない。コーナーリングなどでハンドルの切れが悪い。あそこにあるデローサなどを見てみなさい。みんなホイールベースは1メートル以下である。だからうちではこのような自転車は置いていない。カールトンはラレーに吸収されてから一般的になってしまった。まだプジョーの方がいい」こうまで言われると反論したくなるが「ああそうですか」と、生返事をしておいた。
いろいろな自転車店を多く回っていると、店主の性格もわかり、なかなか面白い。
この店主もある面親切なのかもしれない。初心者には向いていると思う。