2021年2月6日土曜日

空中自転車と水上自転車⑤

 空中自転車と水上自転車⑤

また今回も水上自転車、いつになったら空中自転車が出てくるのか?
もうしばらくお待ちを、後半に出てくるので。

これは錦絵に登場した水上自転車である。発行年は分からないが、この手の構図から判断して、明治3年頃の錦絵、この原画は天理大学附属天理参考館(奈良県天理市守目堂町250)などが所蔵している。

画を見ると、これが水に浮くとはとても思えない代物である。構造もさっぱり分からない。あえて解説すれば外輪船に近い構造のようである。日除け或は幌付きに注目すれば小型帆船にも見える。いずれにしても不可解である。たぶん想像で描かれたものと思われる。名前は水溺車、名前からして溺れそうである。

ラントーン型の木製三輪車が登場してから、いろいろな形の乗り物が錦絵に描かれるようになった。この画もその一つ。

水溺車

全体図
当世い車づくし
辻岡屋亀吉 明治3年頃