2022年11月22日火曜日

レフトウィッチのヴェロシペード

 レフトウィッチのヴェロシペード

これも「英国のメカニックそして科学と芸術のミラー」誌の合本版 1870年3月18日号

「THE ENGLISH MECHANIC AND MIRROR OF SCIENCE AND ART」

March 18, 1870.

註、下の説明書きではよく分からないが、図面を注意深く見ることによって、何となく理解できると思う。

652頁

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レフトウィッチ・ヴェロシペードの改善(抄訳)
LEFTWICH'S IMPROVEMENTS IN VELOCIPEDES

この発明は、ホロウェイ(Holloway)の W.レフトウィッチ(W. Leftwich) によって特許が取得された。
「自転車」として知られているそのクラスのヴェロシペードの構造における特定の改良に関連しており、これにより乗り手はサドルに飛び乗る必要なしに乗り降りすることができ、また簡単かつ安全に降りることができる。

ヴェロシペードの車輪は通常の方法で配置され、前輪は後ろの車輪よりも大きく、ヴェロシペードは前輪の車軸に接続されたクランクに取り付けられたフットプレートを踏むことで作動する。

シートまたはサドルはスプリングバーによって支えられ、その前端は、前輪の中心のすぐ上のメインビーム、または前輪が回転する垂直フレームにベアリングに横方向のピンで取り付けられている。

サドルバーの後端は取り付けられていないが、後述する2つの垂直バーで形成されたスロットで機能する横ピンがある。

メイン ビームは、通常の方法で、前輪のベアリングを保持し、ステアリング・フォークまたはバーが取り付けられている垂直フレームから後輪まで伸びている。

メインビームの下、前輪のすぐ上にノッチ用のガードが配置されている。サドルバーの下にスプリングまたはコネクティングロッドが配置され、その前端は、メインビームの前端の上側に取り付けられた突起のピンまたはピボットに作用するクランクピースにピボットまたは蝶番で固定されている。これはフロント直立フレームのすぐ後ろである。

最後に述べたスプリングは、サドルバーの下面の部分に取り付けられたループまたはストラップを通過し、下部スプリングまたはコネクティングロッドは縦方向に自由に移動できる。

スプリングの後端には 2つの爪または留め具がピボットで取り付けられており、前述の垂直アームのラチェット歯または溝に入ることができる。爪または留め具がギアに入ると、サドルバーが支えられる。

固定位置は、フロント縦フレームの上部を構成し、ステアリング・フォークまたはバーが取り付けられ、メインビームの上部に配置されたカラーを通過し、ステアリングのために回転することもできる。
ステアリング・フォークまたはバーは、垂直バーに蝶番で固定されており、ライダーがサドルバーに向かって下方に引くことができる。曲がったスプリングまたは他の適切なスプリングによって作動していないときは、その位置に保持される。

前述のカラー(円筒状のスペーサー)のすぐ後ろには垂直ピンが配置されており、その目的のためにチューブまたはソケット内で自由に動作する。ピンの下端は、前述のクランク ピースの1つのアームにほぼ接触し、ステアリング・フォークまたはバーがハンドルに向かって押し下げられる。

サドルバーに取り付けられた突起がピンを押し下げ、それによってクランクを作動させ、前述の下部スプリングまたはコネクティング ロッドを前方に引くことにより、後方の垂直アームのラチェット歯またはノッチから爪またはキャッチが解放され、その結果、サドル バーが下降し、その端にある横ピンが下降する。 2本の垂直アームを使用する代わりに、ヴェロシペードを1本のみで構成することができ、同じものにスロットとラチェット歯またはノッチを前面に装備することができるが、前述のように2本のアームによってより大きな強度と安定性が得られる。 

これらの手段により、サドルへの取り付け、またはサドルからの取り外しのために、サドルバーを簡単に下げることができる。または、ヴェロシペードがひっくり返ったり、バランスが崩れたりした場合、ライダーは蝶番付きステアリング・フォークをサドル バーに向かって下に引くだけでよく、足が地面に触れるまでサドルバーを下げ、ヴェロシペードが横に倒れるのを防ぐ。

ステアリング・フォークまたはハンドルバーの前部に固定フレームまたはアームを配置することができ、サドルバーを下げたいときまで前部をしっかりした位置に保持するためにライダーは握ることができる。

サドルバーは、メイン ビームの間に配置された 1つまたは複数のスプリングによって、通常の位置に戻り、保持するのに役立つ。

サドルは、必要に応じて、サドルバーの中央を蝶番で固定することもできる。これにより、サドルバーを下げたときに、ライダーが体をわずかに前方に傾けてサドルを水平位置にすることで、サドルから滑り落ちるのを防ぐことができる。

サドルバーが下降位置にあることを点線で示す。
図1、ヴェロシペードの立面図である。
図2、ヒンジ付きステアリング・フォークの正面図である。
図3、同背面図である。