2021年5月31日月曜日

大正4年のアルバム②

 大正4年のアルバム②

今回も昨日に続き、「仙台アルバム」白崎民輔編 白崎写真所 大正4年出版である。

特に自転車とその置台に注目したい。一つのページにそれぞれ自転車置台が見える。

大正初期まで自転車にスタンドが付いていなかったことは、度々触れている。自転車自体スタンドが無かったから、この写真にあるように、店舗前には自転車置台(サイクルスタンド)が置かれていたのである。

まず①の説明から、
仙台市国分町四丁目
永楽屋商店
販売品目は、埋木細工、美術漆器、家具指物、日用雑貨、諸国銘茶 卸商
とある。
店前には人が5人ほど見える。左隅は丁稚さんのようである。中央に自転車と置台、右端に人力車も見える。自転車置台は木製のようで上に5文字見える。おそらく永楽屋商店と書いてあるはずだ。自転車3台分は置けそうである。左は梱包されている商品である。

②は、
仙台一の土産政岡豆本舗
仙台名産珍菓製造元、政岡屋総本店
仙台市元寺小路、東久邇宮殿下より、御買上の光栄を賜う
とある。
店舗前には人が11名見える。自転車は2台、大きな自転車置台が左端にある。上には政岡豆と書いてある。その左端は住所か、そして右側に丁稚さん風の子供が荷車の前にいる。荷車には「谷風餅」?と書いてある。その上の2行の字は不鮮明でまったく判読できない。中央の人物の後ろに「かしわ餅」のような幟も見える。

永楽屋は、現在も営業を続けているが、政岡屋総本店は既に廃業している。

①ページの左下の写真を拡大
永楽屋商店

②右上の写真を拡大
政岡屋総本店

③全体の写真
アルバムの152頁
「仙台アルバム」白崎民輔編
白崎写真所 大正4年出版
国会図書館所蔵資料

④鉄製自転車スタンド
大正4年3月1日発行 第108号
 宮澤商報 84頁