2021年5月30日日曜日

大正4年のアルバム

 大正4年のアルバム

下の写真①は「仙台アルバム」白崎民輔編 白崎写真所 大正4年出版である。

このアルバムをめくっていたら双輪商会が出てきた。双輪商会と言えば、明治35年ごろのデートン号を思いだす。石川商会のピアスについで、頻繁に出てくるのが、デートン号である。デートン号は東京の双輪商会が当時度々雑誌などに広告を出していた。

双輪商会は明治時代の代表的な自転車選手であった鶴田勝三の兄である吉田銈次郎が慶応義塾に在学中、学生仲間とともに立ち上げた会社である。デートン号はピアス号のように独占輸入ではなかったが、鶴田選手の名声により当時一番売れた自転車であった。

この仙台の双輪商会が、その東京の双輪商会となにか関係があったのか確証はないが、おそらく何らかの提携なり関係(支店か?)があったのではと、思える。双輪商会は大阪と神戸に支店があったことは分かっている。

この「仙台アルバム」には、他にも自転車が店先に写っている写真が多数あり、今後それらも紹介したいと考えている。

いつものように若干の説明を加える。

①は、②の双輪商会の部分を拡大した店舗前の写真であるが、建屋といいズラリと並んだ自転車が素晴らしい。左側には英国のトライアンフ・モデル Hと思われる自動自転車(オートバイ)も見える。

自転車の置かれている前輪の部分を見ると、木製のような置台(サイクル・スタンド)も見える。左側の少し奥にも微かだが置いてある。モダンな建物の上の壁には双輪商会とBicycles and Sundriesと書いてある。自転車と雑貨であるが、雑貨は主に自転車関連の付属品と一般的な雑貨も販売していた。

②の右側に、仙台市大町三丁目、双輪商会
営業種目、各種自転車並びに付属品一式
山三カーバイド発売元 各種消火器
とある。

③は大正5年発行の日本輪界名鑑、142頁
大町三丁目 双輪商会、山路峯之助
自転車及びカーバイト並びに敷島焼酎販売

⑤は大正15年発行、日本輪界興信名鑑
宮田製、岡本製、付属品卸
宮城県輪業組合 組合長、山路一郎

⑥信用程度
業務盛大信用篤し、財産数十万を有す山路氏は三十に満たざる年少なれども堅実なる手腕は地方に於いて認めらる現在同業組合長たり。

この信用程度の寸評は面白い。
山路一郎は、山路峯之助の後継者で長男か?

①仙台の双輪商会

②全体の写真
「仙台アルバム」白崎民輔編 白崎写真所 大正4年出版
国会図書館所蔵資料

大正5年発行の日本輪界名鑑、142頁
国会図書館所蔵資料

④大正15年発行
日本輪界興信名鑑
国会図書館所蔵資料

⑤大正15年発行
日本輪界興信名鑑
国会図書館所蔵資料

信用程度
⑥大正15年発行
日本輪界興信名鑑
国会図書館所蔵資料